July 17, 2012 / 8:03 AM / 8 years ago

米家計のバランスシート改善に「なお時間」=日銀

[東京 17日 ロイター] 日銀は17日、住宅バブル崩壊によって悪化した米国家計のバランスシートの最近の動向や見通しを「日銀レビュー」としてまとめた。住宅ローン金利の低下や株価回復で家計のバランスシートは着実に改善しているものの、所得や信用による「家計の二極化」などを背景に、家計の「重し」軽減には「なお時間を要する」と結論づけている。

現行の減税措置などが失効する「財政の崖」に直面する可能性も懸念材料に指摘した。

米経済の先行きは、その7割を占める個人消費の動向に左右される面が大きい。米経済は現在、緩やかな景気回復を続けているが、個人消費の回復は過去の景気回復局面に比べて緩やかなものにとどまっており、その背景として住宅を中心とする家計のバランスシート問題が指摘されている。

日銀レビューでは、最近の米家計のバランスシートの状況について、米連邦準備理事会(FRB)の金融緩和政策を受けた住宅ローン金利の大幅低下によって、所得対比の元利払い比率が下がっていることや、株価回復で家計の純資産が改善しており、家計部門が持つ過剰な債務負担は「和らぐ方向に向かっている」と評価。今後も緩やかな改善を見込んでいる。

しかし、「家計の二極化」や住宅価格の下落リスクなどが残存していることに加え、今年末には米政府が実施している財政移転措置が打ち切られる、いわゆる「財政の崖」に直面する可能性があることも家計のバランスシートの動向を左右するポイントに指摘。「家計の二極化」は、株式保有が所得階層で上位に集中していることや、金融機関の与信厳格化によって、低利の住宅ローンへの借り換えが低・中所得層で難しくなっていることが要因。また、住宅価格の下落テンポは緩やかになっているが、銀行によって差し押さえられた物件など「潜在的な在庫」を含めた「住宅在庫」は販売在庫の2倍に達するとしており、こうした「潜在的な在庫」の存在を今後の住宅価格の下落リスクに指摘している。

さらに、米経済は、議会の合意が得られなければ、ブッシュ減税など大規模な所得税減税や社会保障の軽減措置が年明けに一斉に失効する「財政の崖」に直面する。低・中所得層ほど、現行の財政移転措置の所得への寄与が大きく、可処分所得の減少によって「住宅ローンを持つ低所得の家計では、支払い負担が重くなる」ことを懸念材料に指摘している。

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