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レッドブル創業者孫のひき逃げ、タイの「エリート免責文化」浮き彫り

9月4日、飲料大手レッドブル創業者の孫が起こしたひき逃げ事件を受け、富豪や政治エリートは罰を受けないというタイの文化が再びはびこるのではとの懸念が広がっている。写真はひき逃げ事件を起こした車。3日撮影(2012年 ロイター)

[バンコク 4日 ロイター] 破損したシルバーのフェラーリ、200メートル引きずられ死亡したタイの警官、飲料大手レッドブル創業者の孫(27)の身代わりとして名乗り出た男性──。

これは4日付の新聞の一面を飾り、インターネットでも話題沸騰となったストーリーだ。これを受けて、富豪や政治エリートは罰を受けないという文化が再びはびこるとの懸念が、ネットユーザーらの間で広がっている。

ひき逃げ事件を起こしたのは、大富豪でレッドブル創業者、故チャリアオ・ユーウィッタヤー氏の孫ウォラユット・ユーウィッタヤー容疑者。警察によると、現場から逃げた同容疑者は後になって警官をはねたことを認め、50万バーツ(約125万円)を払って保釈された。

同容疑者はまだ出廷していないものの、市民からは公平な判断が下されるとの声は聞こえない。「刑務所は貧困者だけのため。金持ちは罰せられない」「彼は恐らく猶予刑を受ける。命の代償は何なのか」などというコメントがネット上で見られている。

7月には、与党議員2人と元副首相が名誉毀損で有罪となり、上院議長も手当の不正増額で有罪判決を受けたが、いずれも執行猶予が付いた。また、2010年に9人が死亡した交通事故を無免許で引き起こした王族の少女も実刑を免れ、ソーシャルメディアでは怒りの声が上がった。

地元紙バンコクポストの政治コメンテーター、Voranai Vanijaka氏は「これらの事件の共通点は罪を犯した人物が『どうすれば処罰を免れるだろうか』と即座に考えることだ」と指摘。

さらに同氏は「何を知っているのかではなく、誰を知っているかだ。これはもう文化になってしまっている」と説明。「国民は金持ちとコネがある人間は、処罰から逃れられると思っている。国民はうんざりしているが、それを受け入れている」と話した。

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