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来週のドル/円に下方リスク、米中の重要指標で世界経済の先行き見定め
2012年9月28日 / 11:07 / 5年後

来週のドル/円に下方リスク、米中の重要指標で世界経済の先行き見定め

[東京 28日 ロイター] 来週の外国為替市場では、リスクオフモードの強まりに警戒が必要となりそうだ。各国で注目材料が相次ぐが、市場の注目は欧州中央銀行(ECB)理事会や日銀金融政策決定会合よりも中国や米国の重要経済指標に向かっている。

9月28日、来週の外国為替市場では、リスクオフモードの強まりに警戒が必要となりそうだ。写真は昨年8月、都内で撮影(2012年 ロイター/Yuriko Nakao)

世界経済の先行き懸念が強く意識されれば、ドル/円、ユーロ/ドルとも下方圧力にさらされそうだ。

予想レンジはドル/円が76.50─79.00円、ユーロ/ドルが1.2700─1.3000ドル。

今週前半はリスクオフモードが強まったが、週後半の27日には中国本土市場で上海総合指数.SSECが急伸する場面で豪ドルやユーロが強含んだほか、同日のニューヨーク市場ではスペインの2013年予算案や経済改革の行程表が株式市場で好感され、ユーロの持ち直しにつながった。

しかし、それでも9月に日米欧の中央銀行が相次いで積極的な金融緩和策を打ち出したときの「高揚感」は日一日と後退した。来週はECB理事会、日銀金融政策決定会合が予定されているものの、9月に政策対応に出たばかりの両中銀が再びマーケットの雰囲気を一変させる対応に打って出ると期待する参加者は少ない。

三井住友銀行の岡川聡シニアグローバルマーケッツアナリストは、新しい四半期の始まりはリスクオフムードで始まると予想している。日米欧の中央銀行がそろって追加緩和に踏み込んだものの、米国の労働市場、欧州の周辺国の財政問題、日本のデフレ的環境というそれぞれが抱える根本的な問題にはほぼ効かず、市場は「失望感にあふれている」とみる。

来週は米国で9月の雇用統計が発表され、米国の労働市場の状況を見極めることになる。一方、スペイン政府が打ち出した予算案は市場で好感されたが、格付けをめぐる警戒感がくすぶっているほか、国民の反発が強いなかでの緊縮財政の実行には不透明感がぬぐえない。来週、中国では9月の製造業PMI、米国では9月のISM製造業景気指数が発表されるが、世界経済の先行きを占ううえで重要になる。

ユーロ/ドルは、200日移動平均線(28日=1.2825ドル)を割り込まずに復調したことで下値不安がいったん後退した感がある。しかし、「ユーロは買い戻し以外の上昇はない」(大手邦銀)とされるほか、1.3ドル台では売りたいとする向きが多く見受けられ、上値は限られそうだ。

今週、ドル/円については国内勢のリパトリが意識され続け、上値の重い状態が続いた。来週は名実ともに下半期入りすることで需給的には上値の重しが外れる格好になるが、来週末の9月米雇用統計にかけてドル/円の堅調推移を予想する向きは多くない。大手信託銀行の関係者は「リスクオンになればドル売りで上値が重くなる一方、リスクオフになれば円買いが強まって下方向」と話し、ドル/円はマーケット状況にかかわらず上がりにくいとみている。

当局による介入警戒感がドル/円のサポート要因になるとの見方も根強いが、米国の経済指標の結果によっては「『地雷』があるとわかっていながら、地雷原に足を踏み入れるしかない」(国内金融機関)との声も出ている。ドル/円が13日の安値77.13円を割り込んで急落する場合には、当局の対応が焦点になる。

(為替マーケットチーム)

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