October 19, 2012 / 9:33 AM / 7 years ago

来週の外為市場はドル80円奪回も、日米重要指標の結果次第で

[東京 19日 ロイター] 来週の外国為替市場では、日米の重要経済指標を受けてドル/円が80円を奪回する可能性がある。ただ、一本調子の上昇に懐疑的な見方も多く、需給面やテクニカル面から上値の重い展開になるシナリオもくすぶる。

10月19日、来週の外国為替市場では、日米の重要経済指標を受けてドル/円が80円を奪回する可能性も。都内で2009年11月撮影(2012年 ロイター/Yuriko Nakao)

一方、ユーロ/ドルについては、スペインの動向を警戒してショートにポジションを傾けにくいとの声が出ている。中国では10月HSBC製造業PMI速報値が発表されるが、投資家のリスクマインドとの関連で重要になりそうだ。

予想レンジはドル/円が78.50─80.50円、ユーロ/ドルが1.2900─1.3150ドル。

今週の外為市場では、円安傾向が強まった。市場予想より良好な米経済指標、ムーディーズによるスペイン格付けの据え置き、日銀の追加緩和観測と材料が続出し、ドル/円は18日のニューヨーク時間に79.47円まで上昇して8月21日以来の高値を付けた。同日、ドル/円の上昇に連動してユーロ/円は一時104.14円と5月8日以来の高値を付けた。

来週、日本では9月貿易収支、米国では第3・四半期実質国内総生産(GDP)速報値、9月耐久財受注と重要指標が相次いで発表される。短期筋を中心に「円売り材料探し」(外為アナリスト)の様相が強まるなか、結果次第ではドル/円が80円を奪回する可能性があるとみられている。来週は米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されるが、量的緩和第3弾(QE3)決定直後で注目度は低い。一方、30日の日銀金融政策決定会合を前に追加緩和観測はくすぶり続けるとみられ、過度な円買いにはなりにくいとされている。

ただ、ドル/円が一本調子の上昇を続けるかについては懐疑的な見方が多い。ニッセイ基礎研究所の上野剛志シニアエコノミストは「世界経済の先行き不透明感は根強く、一方的にドル高が進むという展開となるのはまだ早い」と指摘。「日銀会合というイベントに賭ける形でのドル買いは多少入るだろうが、それが上昇の大きな波になるのは時期尚早だ。足元で米国の指標が強くても、『財政の崖』の問題は何も解決されておらず、経済や金融市場への影響は読み切れない。今年いっぱいは大きな不確定要素として残る」と話している。

テクニカル面では、200日移動平均線(79.42円付近)、8月20日の高値79.66円と複数のテクニカルの関門が控える。「(ドル/円が上昇して)新しいレベルに入ってくると実需の売りが出てくる」(大手信託銀行)とされ、手掛かり材料に欠ければドル/円の上昇ピッチは鈍り、80円回復に時間を要することになりそうだ。

ユーロ/ドルは今週、株高やスペイン格下げ回避で上伸したものの、週後半は上値が重くなった。「(21日の)スペインの地方選挙やスペイン政府の支援要請の可能性も踏まえ、ショートにはしにくい」(大手証券)との声が出ている一方で、ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの村田雅志シニア通貨ストラテジストは、EU首脳会議を経て、市場の目線が財政統合やユーロ圏の銀行監督の一元化をめぐる独仏の深い溝に向かえば、ユーロ売りに傾くとみている。

今週発表された中国の第3・四半期実質GDPは市場予想に一致し、市場参加者のセンチメントに大きな影響を及ぼさなかった。しかし、来週発表される10月のHSBC中国製造業PMI速報値の内容次第では中国景気の先行き懸念が再燃しやすく、リスク要因として警戒されている。

(為替マーケットチーム)

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