November 30, 2012 / 9:12 AM / 6 years ago

来週の外為市場、「安倍トレード」一服も期待継続

[東京 30日 ロイター] 来週の外国為替市場で、ドル/円は底堅く推移しそうだ。安倍晋三自民党総裁のリフレ政策に対する期待感を背景とした株買い/円売り(いわゆる安倍トレード)はこのところ一服しているが、引き続き相場を下支えする可能性が高い。

11月30日、来週の外国為替市場で、ドル/円は底堅く推移しそうだ。安倍自民党総裁のリフレ政策に対する期待感を背景とした株買い/円売りはこのところ一服しているが、引き続き相場を下支えする可能性が高い。都内で2009年11月撮影(2012年 ロイター/Yuriko Nakao)

投資家のリスクセンチメントは米「財政の崖」回避に向けた交渉の進展具合に左右されそうだが、仮にリスクオフで円買い圧力がかかっても、下値は限られそうだ。

予想レンジはドル/円が81.50─83.00円、ユーロ/ドルが1.2900─1.3100ドル。

今週のドル/円は安倍トレードが下火になる中で、上げ一服となった。ただ、相場をけん引してきた投機筋のポジションにはまだ余力があるとの見方が目立っており、下値では新たな円売りも入りやすい。

市場では「投機筋は2─3月はめいっぱい(ドル/円)ロングになっていたが、今回は安倍トレードに懐疑的な見方がある中で打診買い程度にとどまっているところも少なくない。上にいくとみればロングを積み増してくるだろう」(大手邦銀)との声が出ていた。

「22日の高値82.84円を超えるとストップバイが大きいことから、上昇に弾みがつく可能性が高い」(邦銀)という。

こうしたなか、来週は米国で重要指標の発表が相次ぐ。11月中旬以降のドル/円は主に日本側の要因で上がっており、米金利の上昇を伴っていない。このため、この動きが修正されるかどうかも注目される。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券シニア為替・債券ストラテジスト、植野大作氏は「一連の経済指標が比較的良ければ、米金利が上がってきて、ドル/円の先読みが正しかったとなるが、悪かった場合は財政の崖の決着がつかない中で、日本側の要因だけで円を売っていた人たちはポジションを巻き戻さざるを得なくなるだろう」と指摘。悪かった場合には「ドル/円は金利水準に里帰りし、80円台に下がる可能性もある」との見方を示した。

投資家のリスクセンチメントは、引き続き「財政の崖」回避に向けた交渉の進展具合に左右される可能性が高い。参加者の間では「常識的にみれば回避されるだろうが、炸裂した場合のダメージを考えると、可能性がゼロでない限りはマーケットが完全に安心できない」(国内証券)との見方が根強く、当局の発言次第ではリスクオフの動きが強まる可能性がある。ただ、仮にリスクオフになったとしても、新政権誕生で日銀の金融緩和が強化されるとの期待が下支えし、ドル/円の下値は限られそうだ。

(為替マーケットチーム)

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