January 19, 2012 / 1:56 AM / 7 years ago

ブラジルが昨年8月以来4回目の利下げ、国内景気に軸足

[ブラジリア 18日 ロイター] ブラジル中央銀行は18日、政策金利を11.00%から50ベーシスポイント(bp)引き下げ10.5%にすると発表した。世界的な景気減速を背景とする国内経済の支援を狙った措置。中銀によると、決定は全会一致だった。

1月18日、ブラジル中央銀行は、政策金利を11.00%から50ベーシスポイント(bp)引き下げ10.5%にすると発表。写真はトンビニ総裁。昨年4月撮影(2012年 ロイター)

ロイターが事前に実施したアナリスト調査でも、31人全員が50bpの利下げを予想していた。

ブラジル中銀は昨年8月に緩和スタンスに転じた。利下げは今回で4回連続となる。

積極的な利下げは、中銀内で依然、根強いインフレ圧力よりも世界経済悪化の影響に対する懸念の方が強いことを示す。

中銀が発表した声明は、「理事会は、より制約的な国際情勢からもたらされる影響を緩和するために、政策金利を緩やかに調整することが、2012年にインフレ率が目標に収れんするというシナリオと合致すると理解している」と前回の声明で示した見解をあらためて示した。

トンビニ総裁は、6.5%という高いインフレ率と、2011年第3・四半期が前期比ゼロ成長となった景気失速との間で、難しい政策舵取りを求められている。

ブラジル中銀は、主要新興国の中でいちはやく利下げに踏み切ったが、トンビニ総裁は、金融政策を緩和してもインフレ率は緩やかなペースでしか低下しないと予想していた。

総裁の予想は、今のところ当たっているといえる。今、最大の焦点は、中南米最大の規模を持つブラジル経済が今後も弱いままで中銀はさらなる利下げを迫られるか、それとも経済が予想外の強い回復を見せ中銀の緩和局面が終わるか、という問題だ。

BESインベスティメントのシニアエコノミスト、フラビオ・セラノ氏は「回復の兆候が中銀の利下げ余地を狭める可能性がある。しかし、とりあえず中銀は好ましくない外部環境を注視し続けるだろう」と述べた。

国内経済に目を向けると、第3・四半期がゼロ成長となったことを受けた政府の景気支援措置や金利低下の効果で、回復の兆しも見える。16日発表された11月の経済活動指数は予想を上回る上昇に転じた。11月の小売売上高は10カ月ぶりの高い伸び率を記録、鉱工業生産も4カ月ぶりのプラスとなった。

今後の政策金利について、ブラジル金利先物市場は、年内にあと1回、50bpの利下げで年末の政策金利は10%となることを織り込んでいる。ロイターが16日にまとめたエコノミスト調査では、年末の政策金利は9.5%と予想されている。

こうした中、ブラジルでは再びインフレ懸念が台頭している。

南部の干ばつや南東部の豪雨で農作物の生産が打撃を受けており、アナリストは第1・四半期に食品価格が上昇する可能性があるとみている。

政府の財政緊縮策も金融経済に影響を与えると予想されている。ルセフ大統領は、数週間以内に支出凍結などの具体策を発表する見通し。政府筋によると、大統領は、今年の支出凍結額を600億レアル超と、2011年の500億レアルを上回る節減を検討しているという。

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