February 10, 2012 / 2:22 AM / 8 years ago

ユーログループはギリシャ追加支援決定を先送り、合意の実行求める

[アテネ/ブリュッセル 9日 ロイター] ギリシャの連立与党党首は9日、欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)から第2次支援の条件として求められていた財政緊縮策と改革案について合意に達した。

2月9日、ギリシャの連立与党党首は、EUとIMFから第2次支援の条件として求められていた財政緊縮策と改革案について合意に達したが、ユーログループは、ギリシャ議会が合意を承認することが先決として、支援実施の決定を見送った。写真はアテネで1月撮影(2012年 ロイター/Yannis Behrakis)

しかし、9日のユーロ圏財務相会合(ユーログループ)は、ギリシャ議会が合意を承認することが先決として、支援実施の決定を見送った。

ギリシャが第2次支援を受けるための条件である緊縮策をめぐる連立与党党首の協議は、9日未明の段階で、国民生活に長期的影響を及ぼす年金給付の削減問題が唯一合意できず残った。ベニゼロス財務相は、未合意事項を残したまま財務相会合が開かれるブリュッセルに向かったが、その後、実務者レベルで債権者と合意に達し、連立与党の党首と政治的合意が成立したとして「あとは最終ステップとしてユーログループの政治的承認が必要」と記者団に語っていた。

市場も、合意成立により、3月20日に国債の大量償還を控えたギリシャの無秩序なデフォルト(債務不履行)はとりあえず回避される、との見方からユーロや欧州株が上昇。イタリア、スペイン、ベルギーなどのリスク保証料が低下した。

しかし、度重なる目標未達や政治協議の空転に苛立ちを募らせていたEUやIMFはギリシャの実行を重視。ギリシャ問題を討議するためブリュッセルに集まったユーロ圏の財務相は、合意が成立したからといって追加支援を即実行するわけにはいかず、ギリシャが合意を実行に移すのが先決というムードだった。

会合終了後、ユンケル議長は、第2次支援の決定に必要な要因は9日時点ではすべて出そろっていないと指摘。ギリシャに対し、(1)EU・IMFとの合意事項を12日のギリシャ議会で承認する、(2)3億2500万ユーロの追加的な構造的歳出削減策を15日までに策定する、(3)連立与党党首が緊縮策・改革の実行を保証する、の3つを承認の条件として提示した。

ユーログループは、15日までの追加歳出削減策提出を受けて再度開催される予定。

ユンケル議長は、3つの条件が「決定するために必要」とし「端的に言えば、実行なくして支援実施はないということだ」と述べた。

ベニゼロス財務相は会合終了後、ギリシャはユーロにとどまるか離脱するか、という選択を迫られている、と記者団に語り、あわただしくブリュッセルを発った。

レーン委員は会合終了後、民間債権者とのギリシャ債務交換協議が事実上まとまったと明らかにした。

同委員は「ギリシャの債務負担軽減への民間部門の関与(PSI)についての合意案はほぼまとまった。包括パッケージとしては来週、正式に承認されるはずだ」と述べ、「これでギリシャの債務負担は極めて大幅に削減され、10月の欧州首脳会議で目標に定めた対GDP(国内総生産)比120%へと縮小するだろう」との見方を示した。

<ギリシャ政府も議会に承認要請>

ギリシャ政府も、連立与党に議会での承認を訴えている。

連立与党党首の合意を受け、政府報道官は声明で「最初のステップは、議会が承認し、各会派が新経済プログラムの政策と目標へのコミットメントを示すことだ。われわれすべてが責任を果たすべき時にきている。必要なのは言葉でなく行動だ」と表明した。

緊縮策について、連立与党を構成する全ギリシャ社会主義運動(PASOK)の報道官は、最低賃金は22%引き下げられると述べた。

連立与党党首の協議で、最後まで合意できず残っていた年金給付の削減問題は、政府当局者によると「他の分野の歳出をカットすることで、給付の削減を最低限に抑える」方針という。

IMFは、ギリシャ連立与党が改革案で合意したことを受け、今後も詳細についてギリシャ政府との協議を続ける方針を示した。

IMFの報道官は定例会見で、「ギリシャ連立与党内で合意を得ることが最初の重要なステップだった。次のステップは、得られた合意に基づき、協議を継続する事だ」と発言。

そのうえで、ギリシャに対し、合意された緊縮策や改革が、4月に実施される公算の総選挙後も続行されるという保証を求める姿勢を示した。

国民からは重い負担を強いる緊縮策や改革に不満の声が再びあがっている。

主要な2つの労働組合、公務員連合(ADEDY)と労働総同盟(GSEE)は、10日から11日にかけ48時間のストライキを計画。

ADEDYの幹部はロイターに、若者や失業者、年金生活者に苦痛をもたらす痛みの多い措置は受け入れられない、とし「暴動が起るだろう」と述べた。

<ECBの支援参加、ドラギ総裁は明言避ける>

ECBは額面約500億ユーロのギリシャ国債を、市場で約380億ユーロで取得している。

ドラギ総裁は、いわゆる含み益を、ECBの政府への融資を禁止している規則に抵触せずに還元するルートはあるとの認識を示したが、具体的な措置を講じるかどうかには踏み込まなかった。

理事会後の記者会見で、ECBが保有債券を取得価格で欧州金融安定ファシリティー(EFSF)に売却することはできるかとの質問に対し総裁は、EFSFは政府に値するため、EFSFへの資金提供は政府への融資になるとしたうえで、域内中銀のECBへの出資比率に基づく利益の分配は融資にあたらない、と述べた。

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