[ソウル 16日 ロイター] 16日のソウル株式市場で、米アップルAAPL.Oが大量の半導体をエルピーダに発注したとの報道を手掛かりに、サムスン電子005930.KS株が6.2%値を下げ、時価総額が100億ドル減少した。
1日としてはここ4年弱で最大の下げとなり、終値は9週間ぶりの安値となる123万ウォン(1100ドル)となった。
台湾のオンライン・ニュースサイト、Digitimesが業界関係者の話として、アップルが最近、大量のモバイルDRAM(記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリー)をエルピーダに発注したと報道。アップル向けの主要半導体サプライヤー銘柄が打撃を受けた。
SKハイニックス000660.KS株も約9%安。ここ9カ月で最大の下げとなり、終値は20週間ぶりの安値となった。
LIGインベストメント・アンド・セキュリティーズのアナリスト、Choi Do-yeon氏は「アップルは、サムスンとハイニックスに半導体市場が支配されるのを望んでいないように見える。アップルとしては、エルピーダに事業を継続してもらうことで交渉力を維持したいのだろう」と述べた。
サムスン電子とエルピーダの管財人はコメントを拒否した。
SKハイニックスの広報担当者は「われわれは顧客から、一段と多くのモバイルDRAMの発注を受けている」と述べた。アップルが受注を減らしたかについてはコメントしなかった。
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