September 18, 2012 / 3:57 AM / 7 years ago

FRBのQE3効果、住宅市場よりも株式が先

[ワシントン/ニューヨーク 16日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)が打ち出した新たな景気支援措置、量的緩和第3弾(QE3)は住宅市場のテコ入れを想定しているが、来年にかけてその恩恵は株式市場が享受する可能性がある。

9月16日、 FRBが打ち出した新たな景気支援措置、量的緩和第3弾は住宅市場のテコ入れを想定しているが、来年にかけてその恩恵は株式市場が享受する可能性がある。米ワシントンのFRB本部で4月撮影(2012年 ロイター/Joshua Roberts)

QE3では、雇用市場が改善するまで、住宅ローン担保証券(MBS)を月400億ドル購入する。期限や総額を特定しない「オープンエンド」な措置で、住宅ローン金利の低下や借り換え促進効果を期待する。だが、エコノミストの多くは、すでにローン金利が過去最低レベルにあることから、住宅市場への大きなインパクトはないとみている。

むしろ期待されるのは、MBSの投資リターンを低く抑えることで相対的に株式の魅力が高まることだ。

ドイツ銀行(ニューヨーク)のエコノミスト、ピーター・フーパー氏は、QE3が株価上昇による資産効果で来年にかけて国内総生産(GDP)を押し上げる効果を少なくとも0.5%ポイントとはじく。

エコノミストの間では、1ドル資産が増えるごとに数セントの追加消費が生まれるとみられている。

バーナンキ議長は13日の会見で、QE3が住宅購入を支援することを期待するとする一方、株式などの資産価格を押し上げ、企業や家計が景気の先行きに自信を持つ効果も狙っていると認めた。

QE3が発表された13日、米株市場は1.5%以上上昇し、14日はほぼ5年ぶりの高値で終了した。

<資産効果に期待>

バーナンキ議長は、住宅価格の上昇にも期待を示した。住宅価格の上昇は株式と同様、資産効果を生む。

しかしエコノミストの多くは、QE3が住宅市場の早期活性化をもたらすとは考えていない。

バークレイズによると、MBSの利回りは14日、昨年10月以降で最大の低下幅を記録した。米抵当銀行協会(MBA)によると、9月7日までの週の30年物住宅ローン金利は平均3.75%だったが、今後一段の低下が予想される。

それでも、リセッション時に信用記録に傷がついた消費者はいまだに借り入れに苦労している。

キャピタル・エコノミクス(ロンドン)のエコノミスト、ポール・ディグル氏は、QE3は住宅市場を支援するだろうが、「急回復を期待してはならない」とクギを刺す。

JPモルガン(ニューヨーク)のエコノミスト、マイケル・フェロリ氏も、QE3が向こう2年間にGDPを押し上げる効果は0.1─0.2%ポイントとみて、「住宅市場が直ちに回復するとは思わない」と述べた。

だが、たとえ住宅市場の急回復につながらなくても、QE3でMBSに対象を絞ったことには意義がある。

低金利維持は、住宅市場に最近見られる穏やかな回復を支援する。住宅市場は、家計資産の相当部分を占める。

ムーディーズ・アナリティクスのエコノミスト、ライアン・スウィート氏は、雇用創出が加速し、住宅購入が促進されるまで、QE3が主に資産効果を通じて経済成長を年0.3%ポイント程度押し上げると予想。その間、住宅ローン金利を低く抑えることが重要と指摘した。

(Jason Lange、Leah Schnurr記者;翻訳 武藤邦子;編集 山川薫)

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