September 13, 2012 / 11:27 PM / 7 years ago

アングル:米量的緩和第3弾、FRBの狙いや想定されるリスク

[シカゴ 13日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)は、量的緩和第3弾(QE3)を14日から実施すると発表した。住宅ローン担保証券(MBS)を月額400億ドル買い入れる。量的緩和に関する質問とその答えを以下にまとめた。

9月13日、FRBは、量的緩和第3弾(QE3)を14日から実施すると発表。写真はバーナンキ議長(2012年 ロイター/Jonathan Ernst)

Q)量的緩和とは

A)金利を低下させ景気を支援するために、中央銀行が大規模な資産を購入する措置。FRBは、金融危機後、2度にわたって量的緩和を実施したが、今回は、住宅ローン担保証券(MBS)を月額400億ドル購入する。

債券を買い入れるためにFRBは基本的にゼロからお金を生み出し、FRBは債券をFRBに売却した銀行の口座に対して振り込むという形で支払いを行う。この銀行がFRBに持っている口座の残高が準備預金残高。準備預金に対する利子は0.25%と非常に低いことから、銀行はFRBに預けているよりも貸し出しに回すことを選ぶ可能性があり、市中に資金が出回ることにつながる。

また、FRBが債券を購入することで、債券価格は上昇、利回りは低下する。今回の買い入れ対象はMBSであり、住宅ローン金利の低下が見込まれる。さらに、FRBによる買い入れで価格が上昇したMBSを投資家が敬遠し、資金を社債などにシフトさせれば、社債価格は上昇し、その結果企業の借り入れコストは低下する。

Q)FRBの狙いは

A)金利を引き下げることで銀行融資が拡大すれば、消費も伸び、最終的に雇用状況も改善するとFRBは期待している。今回FRBは、労働市場の見通しが大幅に改善するまで資産買い入れを継続する方針を示している。買い入れを経済動向に直接結び付けるという措置で、失業率の押し下げに向けた取り組みを大幅に強化する格好となった。

Q)過去2度の量的緩和の効果は

A)大半の調査によると、量的緩和は借り入れコスト引き下げの効果がある。ただ、借り入れコストの低下が実体経済をどの程度支援するか、例えば金利低下により雇用が実際どのぐらい増えたかなどを示す調査結果はほとんどない。

サンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁は昨年、6000億ドル規模の量的緩和第2弾(QE2)により70万の雇用が生み出されたとの見方を示した。

Q)量的緩和の副作用は

A)FRBのバランスシートは資産買い入れにより2兆8500億ドルに膨れ上がっている。FRBはインフレを引き起こすことなくいずれバランスシートを縮小させることができるとしているが、前例のない措置からの出口戦略がうまくいくかは不透明。

さらに、米財政赤字が拡大するなか、米国債の引き受け先があることは議会や政府にとり好都合になっているとの指摘もある。

新興市場国などは、量的緩和により米国から余剰マネーが国外にあふれ出していると指摘。ドル安が他国の輸出産業への打撃となっていると批判する。

前例のない規模の刺激策でFRBが境界線を越えているとの批判が高まり、その結果、議会でFRBの権限を制限するような動きが広がる可能性もある。

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