September 14, 2012 / 7:02 AM / 7 years ago

豪中銀への利下げ圧力強まる、米追加緩和で豪ドル上昇

[シドニー 14日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)が量的緩和第3弾(QE3)の実施を発表し、異例の低金利を維持する時間軸を延長したことを受けて豪ドルが対米ドルで上昇し、オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)に対する利下げ圧力が強まった。

9月14日、米連邦準備理事会(FRB)が量的緩和第3弾(QE3)の実施を発表し、異例の低金利を維持する時間軸を延長したことを受けて豪ドルが対米ドルで上昇し、オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)に対する利下げ圧力が強まった。写真はシドニー市内にあるRBAの建物前で昨年7月撮影(2012年 ロイター/Tim Wimborne)

投資家はFRBの決定を、ドルキャリートレードのゴーサインと受け止めた。キャリートレードは米ドルなど低金利通貨を調達し、豪ドルなどの高利回り通貨に投資する手法。

しかし、豪ドル高はオーストラリアの主要輸出品目が下落し、7年にわたる資源ブームが失速するなか、金融状況を圧迫しており、この影響を相殺するため、RBAに利下げを求める圧力が強まっている。

コモンウェルス銀行のシニアエコノミスト、ジョン・ピータース氏は「豪ドルは経済の緩衝材としての従来の機能を果たしていない」と指摘。「RBAがより早期に大幅な利下げを実施するリスクがある」との見方を示した。

オーストラリアでは資源が輸出の半分以上を占めることから、歴史的に豪ドルは、商品価格の動向に追随する傾向があり、これが経済の緩衝材になってきた。

しかし、最近はこの相関性が崩れ、鉄鉱石や石炭など主要輸出品目の価格が大幅下落しても豪ドルは高止まりしている。

この状況の背景には、各国の中央銀行や政府系ファンドが、米ドルやユーロへの投資を多様化しようと豪ドル資産の購入に動いていることがある。比較的高い利回りを提供するトリプルA格のオーストラリア債務も、慎重な投資家には魅力的だ。

こうした豪ドル需要は、欧州債務危機への欧州中央銀行(ECB)の対応を受けて過去数週間に鈍化したようだったが、FRBが13日、労働市場の見通しが大幅に改善するまで資産買い入れを継続する方針を示したことを受け、豪ドルは1カ月ぶり高値に上昇。この6営業日で4セント(約4%)値上がりした。

トリプルTコンサルティングのショーン・キーン氏は「欧州が安定した状況を維持した場合、欧州からの豪ドル需要は低下していくだろう」とした上で「残念ながら、FRBの追加緩和はユーロ圏の効果を相殺してしまう。FRBがQEを継続している間、豪ドルは容易には下落しない」との見方を示した。

また、AMPキャピタル・インベスターズのチーフエコノミスト、シェーン・オリバー氏は「RBAは厳しいジレンマに直面している。経済が金融状況の緩和を必要としているときに豪ドル高が金融状況をひっ迫させている。来月利下げする必要があるだろう」と語った。

さらに25ベーシスポイント(bp)の利下げ1回だけでは十分でないとし、力強い景気回復を確実にするには住宅ローン金利が6%以下に低下する必要があると指摘。「(住宅ローンの)変動金利は現在6.85%程度だ。したがってRBAの政策が適切な景気刺激効果を発揮するには100bpの利下げが必要になる」との見解を示した。

RBAは10月2日に次回理事会を開く。

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