for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up

ダボス会議、欧州危機は終わっていないとの指摘相次ぐ

1月26日、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)では、ユーロは安定したが、欧州の危機はまだ終わっておらず、景気や雇用情勢の回復には数年かかるとの指摘が相次いだ。会議の会場で撮影(2013年 ロイター/Denis Balibouse)

[ダボス(スイス) 26日 ロイター] 世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)では26日、ユーロは安定したが、欧州の危機はまだ終わっておらず、景気や雇用情勢の回復には数年かかるとの指摘が相次いだ。

スウェーデンのボリ財務相はロイターに「危機が終了したと宣言するのは非常に危険だ。(改革)継続のために企業・国民・労組が共有しなければならない危機の教訓が生かされなくなるからだ」と発言。

ある欧州金融機関の幹部も匿名を条件に、ユーロ分裂のリスクがなくなったという市場の楽観論は尚早だと指摘し「危機は終わっていない。テールリスクが消滅したとの認識は危険だ」と述べた。

欧州委員会のレーン委員(経済・通貨問題担当)は、ユーロ圏について「テールリスクはない、信認は向上している、油断禁物、最後までやり遂げる」というのが今年のダボス会議の総括だと語った。

中国人民銀行(中央銀行)の易綱・副総裁は、貿易保護主義や日米英などの量的緩和の弊害に懸念を表明したことを明らかにした。

副総裁はロイターとのインタビューで「保護主義は大きな問題だ。先進国の量的緩和も資本フローという点で金融市場の不透明感を生む原因となっている」と発言。

「世界的な過剰流動性がみられる。通貨の切り下げ競争がその一面であることは確かだ。誰もが量的緩和や超量的緩和を進め、通貨安を望めば、一体どの通貨に対して通貨を切り下げるのか」と述べた。

for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up