[バンコク 7日 ロイター] アジア開発銀行(ADB)は7日に発表した「アジア経済見通し」の改訂版で、2012年と2013年のアジア途上国の成長率見通しを引き下げた。中国経済に回復の兆しがみられるものの、世界的な需要低迷がアジア地域の成長の足かせになると指摘した。
ADBは、アジア途上国の2012年の国内総生産(GDP)成長率予測を10月時点から0.1%ポイント下方修正し、6.0%とした。2013年も0.1%ポイント引き下げ6.6%とした。
インドについては、鉱工業生産の低迷や国内インフレ圧力の高まりから成長鈍化が予想されるとし、2012年度の成長率を5.6%から5.4%に、2013年度は6.7%から6.5%に、それぞれ引き下げた。
一方、中国は、鉱工業生産や投資が回復するとの見方から、2013年成長率予想を8.1%に据え置いた。
東アジアは、先進国や中国からの需要が減退するとし、2012年の成長率予想を6.4%に、2013年を7.0%に、それぞれ下方修正した。
一方、東南アジアは、マレーシアの内需拡大やフィリピンのサービス部門や鉱工業生産の伸びが見込めるとし、2012年の成長率予想を5.3%に引き上げた。
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