May 8, 2013 / 5:02 AM / 5 years ago

アングル:中国地方政府が民間企業救済、「隠れ」債務のリスク露呈

[上海 8日 ロイター] 中国の地方政府が公的資金を使って民間企業の債務を事実上、肩代わりしていたことが判明したことで、地方政府の債務に関する推定値が正確なのか、あらためて疑問視されている。

地方政府による民間企業救済は初めてではない。ただ今回のケースでは地方政府が民間企業の債務を正式に保証していた。地方政府の隠れたコミットメントがどの程度なのか見えにくいことが浮き彫りになった。

地方政府の債務がもたらす可能性のあるシステミックリスクへの対応は、習近平・国家主席にとって、主な優先事項の1つと見られている。

地方政府による債務保証が、地方政府の債務に関する推定値への上振れリスクになるか、との質問に対して、クレディ・スイスのチーフエコノミスト(日本除くアジア経済専門)、ドン・タオ氏は「イエスだ。ただし、(どの程度上振れるのか)数値化することは難しい」と述べた。

CITICトラストが先月末に発表したところによると、湖北省のある鋼板メーカーに対する13億元(約2億1087万ドル)のローンについて、ある匿名筋が買い取ることで合意した。CITICは、このローンを「理財商品」と呼ばれる金融商品にパッケージ化、想定利回り10%で富裕層の投資家に販売していた。この匿名筋がローンを買い取ることによって、こうした投資家らには全額が返済されることになる。

政府系メディアの報道によると、この「匿名筋」の買い手とは、湖北省宜昌市政府だったもようだ。CITICトラストの幹部は以前、ロイターに対して、市政府が介入して債務を返済する見通しと話していた。

<表面化している地方債務は氷山の一角か>

トラストローンなどのシャドーバンキングは近年、中国で急拡大。銀行はオンバランスシートのリスク縮小に動く一方、伝統的な預金に代わる資金の振り向け先として、高利回りの理財商品は人気を集めている。

トラストローンの大半は、地方政府に流れている。地方政府は、調達した資金をインフラプロジェクトへの支払いに充てている、とされる。

地方政府の債務に関する推定値はまちまちだ。スタンダード・チャータードが2012年末時点で国内総生産(GDP)の15%と推定しているほか、クレディ・スイスは36%、フィッチは25%と見ている。

しかし、今回の湖北省のケースで、地方政府が相当規模の企業債務を事実上負っていることが判明した。地方政府の債務に関するアナリストの推定値には、担保提供やその他の形式での信用保証といった、状況次第で肩代わりを迫られる債務は含まれていない。中央政府は2012年末、地方政府による企業債務の保証を禁止したが、禁止される前に付けられた保証が、まだどのくらい残っているのかは、誰にも分からない。

(Gabriel Wildau記者;翻訳 吉川彩;編集 内田慎一)

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