[東京 18日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から小幅安の148円後半で推移している。海外市場でつけた32年ぶり高値149.10円から小幅に下落した水準で上昇は一服となった。第3・四半期の消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったNZドルが堅調だった。
ドルは東京市場でも149.03円まで上昇する場面があったが、この日も政府から円安をけん制する発言が相次ぎ、介入警戒感から上値を買い上がる動きは限られた。
岸田文雄首相は午前の衆院予算委員会で、為替について「投機の絡んだ急速な動きは問題」だと発言した。一方、 日銀の黒田東彦総裁は「このままドル高が続くと考えている人は、ワシントン出張時に会った人の中にほとんどいなかった」などと述べた。
ドルの日中安値は148.68円と下値も限定的。「ドルを買い遅れている実需も多いとみられ、(ドル/円は)下がりづらい地合いとなっている」(りそな銀行の総合資金部市場トレーディング室、田中春菜氏)という。
アジア市場で目立ったのはNZドル。朝方の83円後半から84円後半へ上昇し、1カ月ぶり高値を更新した。第3・四半期のCPI上昇率が前年比7.2%と市場予想を上回り、約30年ぶり高水準に達したことが手がかり。
発表を受けて、豪ウエストパック銀行は11月の利上げ予想を0.5%から0.75%へ引き上げた。「インフレが経済全体に広がっている」として、政策金利のピーク見通しを4.5%から5.0%へ引き上げた。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 148.88/90 0.9851/55 146.70/74
午前9時現在 148.96/98 0.9842/46 146.65/69
NY午後5時 149.03/04 0.9838/42 146.64/68
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