for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up

午後3時のドルは133円後半、20年4カ月ぶり高値後に利益確定売り

[東京 9日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場終盤(134.24/27円)から下落し、133.81/83円で推移している。金利差を意識した相場展開が続く中で、ドルは朝方に一時134.56円と2002年2月以来約20年4カ月ぶりの高値を更新した。その後は利益確定売りなどに押され上値が重くなったが、今後もドル/円は下がりづらいとみられている。

6月9日 午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場終盤(134.24/27円)から下落し、133.81/83円で推移している。写真は2月14日撮影(2022年 ロイター/Dado Ruvic)

ドルは午前9時過ぎに勢いよく高値を更新した後は、短期筋や海外勢による利益確定売りや調整売りに押されて133.64円近辺まで、高値から1円近く下落した。「重要なレジスタンスとなっている、2002年1月31日付けた135.20円に接近するにつれていったん持ち高調整の動きが強まった」(国内金融機関)という。時間外取引の米長期金利の低下もドルを下押しした。

金融政策の方向性の違いが意識され、円は主要通貨に対して全面安の状況が続いている。投機筋が円売りポジションを構築していたとみられることや、日本当局から強い円安けん制発言が出ていないこともあり、ドル/円の上昇スピードは速い。

クレディ・アグリコル銀行の外国為替部長、斎藤裕司氏は、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で今後の利上げペースが確認できれば、ある程度ドル買いは一段落する可能性があるとしつつ、「ドルがけん引する上昇はいったん止まるかもしれないものの、円売り要素は変わらないことからドル/円は下がりづらい」とみている。

ユーロ/円は一時144.16円と、15年1月以来の水準まで上昇した。今晩の欧州中央銀行(ECB)理事会では、今後の利上げペースについて関心が集まっている。市場では7月の利上げ幅について25ベーシスポイント(bp)、もしくは50bpと見方が割れている。

ラガルドECB総裁の会見を含めタカ派的でないと受け止められた場合は、ユーロの売り圧力につながりやすい。「足元では投機的な円売り主導となっており、ユーロ/円が下落すればドル/円も円高方向に振れる可能性がある」(前出の国内金融機関)との声が聞かれた。

ドル/円   ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 133.81/83 1.0717/21 143.44/48

午前9時現在 134.44/46 1.0715/19 144.08/12

NY午後5時 134.24/27 1.0714/18 143.85/89

for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up