[東京 16日 ロイター] -
<08:45> 米税制改革法案、共和党に造反者 金利低下/ドル安の一因
ドル/円は前日海外市場で一時112.47円まで下落、10月19日以来1カ月ぶりのドル安/円高水準をつけた。米の12月利上げを見極める手がかりとして注目を集めた10月消費者物価指数(CPI)などの経済指標はほぼ予想通りだったが、主要国株がすべて下落するなど株安が世界的に広がったことで、円が買われた。
米金利の低下がドルを押し下げた面もあるという。指標発表を受けて2.3%後半へ一時上昇した10年債利回りは、その後すぐに2.3%前半へ再び低下した。
市場では、上院共和党が提示した税制改革法の修正案に、医療保険制度改革(オバマケア)の見直しを盛り込んだことを警戒する声が上がっている。トランプ大統領が公約に掲げていたオバマケア撤廃は今夏にも上院で否決されているだけに、今回も調整が難航するのは必至とみられるためだ。
52議席を占める上院共和党は3人の造反が出ると法案を成立させることが難しくなる。現地報道によると、ウィスコンシン州選出のロン・ジョンソン氏が前日、同修正案に反対する意向を表明した。
みずほ証券では、上下両院の妥協案は年内に成立する見通しだが、その後も「税制改革は期待インフレ率の押し上げに寄与せず、長期金利が上がりにくい世界となる」と予想している。
<07:52> ドル112.30─113.40円の見通し、上値重いが下げ渋りも
ドル/円は112.84円付近、ユーロ/ドルは1.1770ドル付近、ユーロ/円は132.88円付近。
きょうの予想レンジはドル/円が112.30―113.40円、ユーロ/ドルが1.1730─1.1820ドル、ユーロ/円が131.70―134.00円とみられている。
世界的な株安を受けて円が上昇した海外市場の流れを引き継ぎ、ドル/円は上値の重い展開となりそうだ。11月決算期末を控えたファンド勢の換金売りが商品も含めた様々な市場で発生しているとの声が多いが「それを口実にした利益確定売りなどの調整売買ではないか」(邦銀)として、急速な株安や円高が長期化する可能性には疑問を呈する見方も出ている。
全スポットレート(ロイターデータ)
アジアスポットレート(同)
欧州スポットレート(同)
通貨オプション
スポットレート(ロイター・ディーリング約定値)
スポットレート(日銀公表)
※関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」