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〔マーケットアイ〕外為:人民元は2週間ぶり安値圏、中国の景気刺激策は不十分との意見も

[東京 11日 ロイター] -

<11:05> 人民元は2週間ぶり安値圏、中国の景気刺激策は不十分との意見も

ドルは111.08円付近で小動き。

スポット市場の人民元は1ドル=6.7232元付近と前週末の安値から小幅に回復したものの依然、2週間ぶりの安値圏に留まっている。

上海総合株価指数は目下2986.73付近と前営業日比で若干強含んでいる。同株価指数は8日に大幅に下落した。

中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁は10日の記者会見で、融資を促進し、借り入れコストを引き下げることで、低迷する国内経済を一段と支援する考えを示した。

中銀の「穏健な」金融政策は、反循環的調節を強調するとし、景気減速には金融緩和で対応する考えを示したうえで、中銀が預金準備率を引き下げる余地は、数年前よりは縮小したものの、まだあるとした。

一方、人民銀行が公表した2月の新規人民元建て融資は過去最高を記録した1月から大幅に減少した。ただ、当局は引き続き、資金難の企業の救済に努めるよう銀行に圧力を掛けており、新規融資の減少は一時的である可能性が高い。

中国の銀行は、優良顧客と市場シェアを獲得するため年初に融資を増やす傾向があり、その反動として2月の融資額が減ることは広く予想されていた。

2月の新規人民元建て融資は8858億元(1318億1000万ドル)。1月は3兆2300億元だった。

市場では、「全人代で、社会保険料負担軽減や減税等で2兆元、地方債の発行枠拡大で2兆元と合わせて4兆元規模の景気刺激策を示したが、中国経済の規模からみて、それでは足りない可能性がある。4―6月期にも追加的な刺激策を発動する余地があるとみている」(国内証券エコノミスト)との意見が出ていた。

<09:41> ドル111円ばさみ、ブレグジット巡るリスクを意識

ドルは110.99円付近。日経平均がさえない値動きとなり、米長期金利も低迷する中で、ドルの上値の重さが意識されている。

外為市場では、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)の期限が迫るなか、英ポンド安への懸念が広がっている。

英ポンド/円は今月1日につけた直近の高値148.56円から、きょう早朝の取引で143.84円まで下落した。

英ポンド/ドルは、2月27日の高値1.3351ドルから、きょう早朝の取引で1.2945ドルまで下落した。

市場では、「対ドルでのポンド安が、ドル/円に波及して、ドルがしっかりする場面もありうる」(FX会社)とされる一方で、リスク回避が広がり、英ポンド/円での円買いが先行した場合には、ドル/円も足を引っ張られ、下落する余地もあるとみられる。

イングランド銀行(英中央銀行、BOE)は、一部の国内銀行に対し、合意なきブレグジットに備え、容易に売却できる流動性資産の保有規模を通常の3倍に拡大するよう要請した。英紙ファイナンシャルタイムズ電子版が10日、関係筋の話として報じた。

ドイツのショルツ財務相は7日、ドイツは合意なきブレグジットを含め、あらゆるブレグジットに向け準備していると述べた。

<08:38> ドル111円前半、FRBは金利変更を急がず=FRB議長

ドルは111.09円付近。早朝の取引で一時110.90円まで下落したが、その後小幅に反発している。 米10年国債利回りは2.6285/6267%の気配。8日の取引では、2月の米雇用統計が弱い結果となったことを受け、一時2.6070%と1月4日以来の水準まで落ち込み、ドルの上値を抑えた。

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は10日、CBSとのインタビューで、FRBは金利変更を急がないとの考えを示した。

政策金利は現在「概ね中立」とし、経済が良好でインフレが抑制されていることを考慮すると、現行の金利水準は「適切」との見解を示した。

FRBは2%を緩やかに上回るインフレ率に過剰反応をしないとの意向も明らかにした。また、利上げの停止は、トランプ大統領の発言と関係はないとした。

パウエル議長は、米国経済にとっての最大のリスクは、中国と欧州の経済減速やそのほかの世界的要因であるとの認識を示した。さらに、企業へのレバレッジ融資は懸念要因であり、FRBは監視している、とした。

一連のパウエル議長の発言は、いまのところ、ドル相場に目立った影響を及ぼしていない。

<07:45> ドル110.60─111.60円の見通し、習主席が訪米を取り止めとの報道も

ドル/円は111.06円付近、ユーロ/ドルは1.1234ドル付近、ユーロ/円は124.79円付近。

きょうの予想レンジはドル/円が110.60―111.60円、ユーロ/ドルが1.1180─1.1280ドル、ユーロ/円が124.30―125.30円。

朝方の取引でドルは軟調で、一時110.90円まで下落した。背景として、先週末に伝わった米フォックス・ニュースの報道が考えられるという。

米フォックス・ニュースは8日(日本時間9日朝)、中国の習近平国家主席の訪米がキャンセルされたと報じたという。

トランプ米大統領は8日、中国との通商協議で妥結できると確信しているが、通商合意のいかんにかかわらず、米国は安泰との考えを示した。

米中通商協議を巡っては、一部議員や企業の間から、トランプ大統領が来年の大統領選を前に成果を出すため、構造問題などに対応しない合意を受け入れるのではないかとの懸念も出ている。

中国商務省の王受文次官は9日、米中通商協議について、両国は関税の撤廃など双方の利益と世界の期待に見合う合意に向けて「昼夜を問わず」引き続き取り組んでいると強調した。全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の合間に記者会見で述べた。

8日のニューヨーク市場では、2月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が2万人増と、市場予想の18万人増を大幅に下回ったことを受け、米長期金利が一時2カ月ぶり水準まで低下し、ドルは110.75円まで下落した。

しかし、平均時給の伸びが0.4%増としっかりだったことから、ドルはその後買い戻された。

今日11日は「今回のドル安のきっかけが(先週発表された)中国の輸出の急減だったこともあり、引き続き中国経済関連のヘッドラインに注意したい」(外為アナリスト)との声が聞かれた。

全スポットレート(ロイターデータ)

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欧州スポットレート(同)

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