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〔マーケットアイ〕外為:ドル110円後半、キャリー取引の巻き戻しで米5年国債利回り急騰

[東京 17日 ロイター] -

<15:10> ドル110円後半、キャリー取引の巻き戻しで米5年国債利回り急騰

ドルは110.72円付近でこじっかり。

欧州勢が参加するこの時間帯に、米長期金利は小幅高となっており、ドルも買い戻されている。

米債券市場では、米5年国債利回りが、前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を受けて、0.7720%から0.9130%まで急騰したことが話題となった。現在も0.9020%付近で高止まりしている。

前日は10年国債利回り<US10YT=RR>が1.4820%から1.5940%までしか上昇しなかったこととの比較でも、中期ゾーン金利の上げ幅は著しい。

背景には、FOMCが金融政策の正常化に向けて一歩踏み出したことと、その一環として、超過準備の付利金利(IOER)と翌日物リバースレポ金利をそれぞれ5ベーシスポイント(bp)引き上げると決定したことがあるという。

17日付でIOERは0.15%、翌日物リバースレポ金利は0.05%となる。

短期金融市場の過剰流動性を回収する目的でFRBがIOERの引き上げることは市場である程度予想されていたが、「短期資金を調達して5年債で運用する『キャリートレード』を手掛けていた向きは、ファンディングコストが高くなることを嫌気して、一斉に5年債を投げ売りした」(外国銀)とされ、中期ゾーン金利の急騰につながったという。

<14:01> ユーロ1.20ドル付近、米国との金融政策格差で2カ月ぶり安値

ユーロ/ドルは1.1999ドル付近。

ユーロは一時1.1984ドルまで下落し、4月19日以来2カ月ぶり安値を付けた。その後、1.20ドル台に切り返したが、ユーロが上昇基調に回帰したとは言えず、上値の重さが意識されている。

市場では、「先週はECB(欧州中央銀行)の理事会が無風通過となったあと、昨日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で金融政策の正常化に向けた姿勢が示されたことで、市場参加者は、欧米の金融政策の格差を意識し始めた」(外為アナリスト)という。

「ECBが現状維持の一方で、FRBが一歩前に踏み出した」(同)ことで、ユーロが以前のように一本調子の快進撃を続ける可能性が低下している、との分析だ。

ユーロ/円は132.80円付近で一進一退。前日はFOMCの結果を受けて、米長期金利が上昇し、ユーロ/ドルが急落した影響で、ユーロ/円もつれ安となった。

<12:02> 正午のドルは110円後半、ドル上昇圧力強まらず

正午のドルは、前日のNY市場午後5時時点(110.69/71円)とほぼ同水準の110.63円付近。米国時間の16日に発表された米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果は「予想以上にタカ派だった」との見方が多く聞かれたが、米10年債利回りは1.5%後半での推移にとどまった。

米金利の上昇が限定的だったことからドルの上昇圧力も強まらず、ドル/円相場は110円後半でもみあう展開となっている。

米10年債利回りは足元、1.57%台で推移している。市場からは「FOMCで連邦準備理事会(FRB)のタカ派姿勢が確認された割には、金利上昇の勢いがそこまで強くない」(国内証券)との声が聞かれた。

三菱UFJモルガンスタンレー証券のチーフ為替ストラテジスト、植野大作氏は、目先のドル/円相場はドルが底堅く推移するとみている。

米長期金利が今年これまでの最高水準を超えて2%近辺まで上昇すれば、ドル高/円安が進行する可能性が高いが、「今の水準(1.5%台後半)で米長期金利が収まっている間は、ドル/円は110円台で上値の重さが意識されるだろう」と述べた。

他の主要国通貨ではユーロ/ドルが1.2001ドル付近と、前日の水準(1.21ドル台前半)から下落。FOMCを受けてユーロは対ドルで弱地合いとなっており、「ドルの全面高が続く状況では、ユーロは軟調な動きが続きそうだ」(前出の国内証券)との声が聞かれた。

<11:17> 豪ドル/米ドルは小幅上昇、雇用統計と原油価格の安定が支え

現在、豪ドルは対米ドルで0.7632ドル付近。米FOMCの結果を受けたドル高の裏で前日の米国時間に豪ドルは急落したが、足元では小幅に上昇している。

豪連邦統計局が17日発表した5月の雇用統計によると、就業者数は11万5200人増加し、予想の3万人を大幅に上回る増加だった。フルタイム就業者数も9万7500人の大幅増だった。

市場では「FOMCがタカ派的な姿勢を示したが、米株や原油価格は大幅下落とならず、比較的落ち着いている」(外銀)との声が聞かれ、良好な雇用統計と原油価格の安定が豪ドルの下支えになっているとの見方が出ていた。

<09:14> ドル110円後半、米金利は小幅上昇でドルの上値抑制か

現在、ドル/円は朝方からほぼ横ばいの110.80円付近で推移。今年4月以来の高水準となっている。

米国時間の16日に発表された連邦公開市場委員会(FOMC)の結果については、市場からは「予想以上にタカ派だった」(国内証券)との声が聞かれた。

ただ、米10年債利回りは1.58%台での推移にとどまるなど、「金利市場の動きは思ったよりも大きくない」(同)との指摘が聞かれ、米長期金利が1.5%台後半で安定している間はドルの騰勢も限定的になるのではないかとの見方が出ていた。

一方、ユーロ/ドルは1.1986ドル付近で推移。FOMCの結果を受けてドル買い・ユーロ売りが優勢となり、昨日の水準である1.21ドル付近から下落している。

<07:50> ドル109.25─111.55円の見通し、111円台に向け上昇続くか焦点に

きょうの予想レンジはドル/円が109.25―111.55円、ユーロ/ドルが1.1840─1.2225ドル、ユーロ/円が131.75―134.25円付近。

現在、ドル/円は110.69円付近、ユーロ/ドルは1.1995ドル付近、ユーロ/円は132.79円付近で推移している。

前日のNY市場では、ドル指数が上昇し、約6週ぶりの高値を付けた。連邦準備理事会(FRB)が利上げ予想時期を2023年に前倒ししたことが材料視された。

連邦公開市場委員会(FOMC)後に発表された金利・経済見通しでは、18人の当 局者の過半数となる11人が23年に少なくとも2回の0.25%ポイントの利上げを予 想。声明では「ワクチン接種の進展で米国における新型コロナウイルスの感染拡大が抑制 された」としながらも、「一段の大幅な進展」が得られるまで政策は変更しないと改めて 確約した。

きょうのドル/円相場は、ドルが111円台を目指して上昇圧力を維持するか注目される。現在、ドル/円は110円台後半と、今年4月以来の高値圏で推移。

FOMCの結果を受けて米10年債利回りが1.58%台まで上昇し、ドルは全面高となっているが、市場では「2カ月ぶりの高値圏という水準で、東京時間では利益確定売りも出やすくなりそうだ」(楽天証券・FXディーリング部、荒地潤氏)との声が出ていた。

米10年債利回りは1.5%台を回復したものの、「今年の4月ごろに付けていた1.7%近辺まで上昇してもおかしくない状況」(荒地氏)との指摘も聞かれた。為替相場は引き続き、米長期金利の動向をにらみながらの展開が続く見通しだという。

主なスケジュールでは、米国で新規失業保険申請件数、ユーロ圏で5月消費者物価指数改定値(統計局)が公表予定となっている。また、スイス、台湾、ノルウェー、トルコなどで中銀の金利発表が予定されている。

全スポットレート(ロイターデータ)

アジアスポットレート(同)

欧州スポットレート(同)

通貨オプション

スポットレート(ロイター・ディーリング約定値)

スポットレート(日銀公表)

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