[東京 13日 ロイター] -
<09:09> ユーロ軟調1.03ドル後半、17年1月以来の水準
ユーロ/ドルは軟調、1.0378ドル付近で推移している。前日の海外市場では一時1.0354ドルと、17年1月来の安値水準まで下落した。ユーロ/円は133.28円付近。
欧州の景気減速懸念が根強い中、ロシアによるガス供給停止やフィンランドの北大西洋条約機構(NATO)加盟申請など、ロシアとの対立が激化するとの見方から、ユーロ売りにつながった。
市場関係者によると「リセッション(景気後退)が意識されやすい欧州通貨を中心に売り注文が入ったようだ」(アナリスト)という。
「一部では、ユーロ/ドルは1.00ドルちょうどを目指すのではないかとの見方もでてきてる」(同)との声が聞かれた。
ポンド/円は156.76円付近。前日発表された3月の英GDPが0.1%減と予想外のマイナスとなったことや、クロス円を中心とした円売りポジションの巻き戻しが加速し、ポンドの売り圧力が強まった。
<07:50> ドル127.70─129.20円の見通し、株価や欧州通貨の動向を注視
きょうの予想レンジはドル/円が127.70―129.20円、ユーロ/ドルが1.0310─1.0460ドル、ユーロ/円が132.70―134.20円付近。
現在、ドル/円は128.48円付近、ユーロ/ドルは1.0380ドル付近、ユーロ/円は133.50円付近で推移している。
前日のニューヨーク市場では、インフレ抑制に向けた米連邦準備理事会(FRB)の積極的な金融引き締めによる世界的な経済成長鈍化への懸念から、米長期金利が一時2.81%台まで低下。株安などリスクオフの流れでクロス円を中心に円高圧力が強まり、ドルは一時127.53円まで下落した。その後は値ごろ感から押し目買いが入り、128円台を回復した。ニューヨーク市場での終値は128.32/35円だった。
きょうの外為市場でドルは、米金利や株価の動向をにらみながら128円台を中心に推移すると予想されている。実質的な五・十日であり、仲値にかけては実需のフローが交錯するとみられる。週末を控えた持ち高調整の動きも出やすい。
市場では「株の下げ止まりがみられなければ、リスク回避の円買いが再燃してもおかしくない」(外為アナリスト)との声が聞かれる。ただ、基軸通貨としてのドルも買われており、127円台では押し目買いに支えられそうだ。前日に急落したポンドやユーロなど欧州通貨が買い戻されるのか再び売り圧力が強まるのか、注目が集まる。
国内では、内外情勢調査会の黒田東彦日銀総裁の講演が予定されている。海外では、3月のユーロ圏鉱工業生産や5月の米ミシガン大消費者信頼感指数速報値が発表予定。このほか、カシュカリ米ミネアポリス地区連銀総裁の講演やメスター米クリーブランド地区連銀総裁がオンラインフォーラムに参加する予定となっている。
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