[東京 9日 ロイター] -
<08:27> ドル110円半ば、米失業率底打ちは景気後退のシグナルとの声
ドルは110.43円で動意薄。
米中双方の関税措置と米雇用統計を経て「やれやれという雰囲気」(外為アナリスト)との声があり、きょうは日本や中国の株価や人民元相場に大きな動きがなければ、為替市場も閑散相場となる可能性が高い。
6日に発表された6月の米雇用統計では、失業率が18年ぶり低水準だった5月の3.8%から、4.0%に上昇した。上昇は10カ月ぶり。市場予想は3.8%だった。
現在は職を探していないが働く用意のある人(縁辺労働者)や正社員になりたいがパートタイム就業しかできない人を含む広義の失業率(U6失業率)は7.8%と、5月に付けた17年ぶり低水準である7.6%から上昇した。
「過去のデータをさかのぼれば、失業率の底打ち後、約1年で米国は景気後退期に突入している。今回の失業率の上昇は、そうしたリスクを示唆しているかもしれない」(海外エコノミスト)との意見も出ている。
7日のニューヨーク市場では米雇用統計後にドルが110.38円とわずかに売られた。ただ、ニューヨーク時間のドル/円の値幅は110.38―110.67円と極めて狭いレンジに留まっている。
米10年国債利回りは目下2.8236%付近。同利回りは6日に一時2.8070%まで低下し、5月30日以来の低水準となった。
<07:36> ドル110.00─111.00円の見通し、イベント通過で小休止か
ドル/円は110.45円付近、ユーロ/ドルは1.1752ドル付近、ユーロ/円は129.81円付近。
きょうの予想レンジはドル/円が110.00―111.00円、ユーロ/ドルが1.1700─1.1800ドル、ユーロ/円が129.20―130.40円とみられている。
週末に発表された6月の米雇用統計では賃金の伸びが緩やかだったことや、失業率が予想に反して上昇したことなどから、市場が織り込む年内の利上げ確率が後退、米長期金利も低下し、ドルが全般に弱含んだ。
この日は、「米国の対中関税の発動や雇用統計など一連のイベントを通過し、一休みとなる可能性がある」(外為アナリスト)という。
一方、ユーロは対ドル、対円ともに堅調。
7日には一時1.1768ドルと6月14日以来の高値を付けた。
「欧州の要人発言などに反応し、ユーロがストップを巻き込んで上昇すれば、130円台、1.1800ドルのトライもありそうだ」(同上)という。
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