[東京 10日 ロイター] -
<16:09> ドル108円後半、米インフレ指標と10年債入札結果待ち
ドルは108.83円付近。
午後3時過ぎに108.92円まで上昇したが、きょうは「さらに上値を追うよりも、米CPIと10年国債の入札結果を見極めたい」(アナリスト)との声が聞かれた。
きょうは2月の米消費者物価指数(CPI)が発表される。
1月のCPIコア指数は前年比で1.4%上昇した。
市場では「鉄鉱石や木材などの価格上昇や一部産業での人手不足を背景に、4月頃には一時的にせよCPIが物価目標の2%に達する可能性がある。ただし、これは需給ギャップを反映した通常のインフレではなく、一過性のものだ」(エコノミスト)との声がある。
米連邦準備理事会(FRB)は、「インフレ率が2%に上昇して当面の間2%をやや超えるような軌道に乗るまで」現在のFF金利の誘導目標レンジ(0―0.25%)を維持するとしているが、最近の市場ではインフレに対する警戒感が根強いため、CPIを手掛かりに米長期金利がさらに上昇する可能性も否定できない。
米長期金利との関連では、きょうの米10年国債入札、11日の30年国債入札の結果が注目されている。
9日に実施された580億ドルの3年債入札は順調にこなされ、最高落札利回りが0.355%、応札倍率が2.69倍となった。応札倍率は前月の2.39倍と、平均の2.40倍をともに上回った。これを受けて、米長期金利は低下しドルは売られた。
「きょうの入札が無難な結果となれば、ドル/円はもう一段下押しする余地がある」(前出のアナリスト)という。
<14:00> 豪ドルやや持ち直し、豪中銀総裁が利上げ観測をけん制
豪ドル/円は83.62円付近。
午後1時頃に付けた83.49円からやや持ち直している。
午前の取引で豪ドルは、オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)総裁が、市場の利上げ観測を明確にけん制したことで、下落した。
RBAのロウ総裁は10日、完全雇用の達成には少なくとも2024年までかかるとの見方を示し、豪中銀は必要な限り「景気刺激的な金融状況」を維持することにコミットしていると、あらためて表明した。
豪ドル/米ドルは朝方の0.7718米ドル付近から、午後1時ごろには0.7674米ドル付近までじわじわと売られた。現在は0.7682米ドル付近。
ドル/円は108.83円付近。
午前7時過ぎに108.50円まで下落したが、午後の取引では日経平均や中国株の上昇を受けてリスク選好の円売りが出て、108.88円まで上値を伸ばしている。
<12:15> 正午のドルは108円後半、株高で底堅い
正午のドルは前日NY市場終盤から小幅高の108円後半。アジア株高を背景に円が売られ、一時108.83円まで小幅に切り返した。
市場では「動きの速い投機筋の円売り戻しは一服となったが、ファンド勢はまだ円買い持ちを残しているところが少なくないようだ。米金利に上昇圧力がかかれば、ドルはもう一段上昇する可能性がある」(証券)との指摘が出ていた。
<09:30> ドル108円半ば、上値は戻り売り
ドルは108.69円まで小幅に上昇。日経平均が寄り付き直後から200円超の上昇となり、円が全般に弱含みとなってきた。NZドルも77円後半から78円前半へ買われている。
ただ市場では、急伸してきたドルが109円台を再び上抜け、一段高となる可能性を疑問視する声も出ている。「ドル/円の上昇ピッチが米金利高を上回る場面も出てきた。テクニカル的な過熱感もあり、109円台はいったん戻り売り」(FX会社)とみる向きも少なくないという。
<07:40> ドル108.20─109.30円の見通し、下値に買い意欲
きょうの予想レンジはドル/円が108.20―109.30円、ユーロ/ドルが1.1840─1.1930ドル、ユーロ/円が128.60―129.60円付近。
前日海外市場では、不調が警戒されていた米国債入札が順調だったことで米金利が低下、ドルが売られる展開となった。対円では一時108.42円と、前日夕につけた9カ月ぶり高値の109.23円から1円弱下落。現在は108円半ばで推移している。
市場では「勢いづいてきたドル高局面の絶好の買い場」(トレーダー)として、下値で押し目買いを狙う動きが出やすいという。きょうは5・10日で実需のドル買いが入りやすいことも支援材料となりそうだ。
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