[東京 25日 ロイター] -
<09:06> ドル108円後半、年度末・期末控えた実需の動向を注視
ドルは108.82円付近。
きょうは商業決済が集中しやすい五・十日に当たり、年度末や期末を控えた実需の動向が注目されている。
前日の東京市場では輸入企業によるドル買いが先行したが、109円台前半では短期筋や実需によるドル売りニーズが強いとされ、伸び悩んでおり、きょうも同様の展開が予想されている。
実際、ドルは今週に入って一度も109円台に乗せておらず、昨日のニューヨーク市場でも108.95円までの上昇に留まった。
市場では「クロス円で円売りが広がったり、米長期金利が急上昇すれば、一時的に109円台に乗せるかもしれないが、待ってましたとばかり、ドル売りがでそうだ」(アナリスト)との声が聞かれた。
早朝の取引では、北朝鮮から弾道ミサイルらしき飛翔体が発射されたことが伝わったが、これまでのところ、外為市場は目立った反応を示していない。
菅義偉首相は25日、北朝鮮から2発の弾道ミサイルが発射されたとして、国連決議違反で「厳重に抗議する」と述べた。弾道ミサイルの発射は約1年ぶりで、政府は国家安全保障会議を開いて対応を協議した。
<08:10>ドル108.30─109.10円の見通し、欧州通貨安でドル高地合い継続
ドル/円は108.75円付近、ユーロ/ドルは1.1812ドル付近、ユーロ/円は128.44円付近。
きょうの予想レンジはドル/円が108.30―109.10円、ユーロ/ドルが1.1770─1.1870ドル、ユーロ/円が127.90―128.90円とみられている。
前日のニューヨーク市場では、欧州通貨に対するドル高の流れや、米長期金利の持ち直しを受けて、ドルが108.95円まで上昇する場面があった。しかし、米5年国債の入札後に米長期金利が低下したことや米ハイテク株の下落などで、上値は伸び悩んだ。
きょうは「五・十日で実需の買いが活発化しそうだ。ただ、期末や年度末を控えて、109円前半には相当程度のドル売り需要があるとされ、109円台に到達したとしても一時的なものになるだろう」(外為アナリスト)との見方がでている。
ユーロや英ポンドなどの欧州通貨では、地合いの悪さが目立つ。
前日の欧州市場には、ユーロ圏やドイツの購買担当者景気指数(PMI)が予想を上回る伸びをみせたことや、メルケル独首相がイースター(復活祭)期間に導入される予定だった追加的な都市封鎖(ロックダウン)措置を撤回すると表明したことを受け、ユーロが一時的に上昇する場面があった。
しかし、上昇の勢いは続かず、ユーロは反落。「良いニュースに対する反応が弱いことからも、ユーロの地合いの弱さがうかがわれる」(前出のアナリスト)という。
こうしたユーロや英ポンドなどの欧州通貨に対するドル高が、ドル/円にも波及し、ドルは108円台で底堅い推移を続けている。
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