[東京 29日 ロイター] -
<15:30> ドル109円半ば、米長期金利は一時1.63%台まで低下
ドルは109円半ば。東京市場の日中は実需の売買が交錯し、幅広い通貨に対して円が買い戻される流れとなった。ドル/円は109.80円から109.38円まで下落、ユーロ/円は129.43円から128.85円まで下落した。
ドル/円の先導役となってきた米長期金利は正午前から午後にかけて低下傾向にあるが、きょうはドル/円の直接的な取引材料にはならなかったという。
リフィニティブによると、米10年国債利回りは1.6461%付近、一時1.6370%まで低下した。同利回りは18日に1.7540%と、昨年1月以来の高水準に達したが、その後は若干低下した水準でもみ合いとなっている。
市場筋によると、米長期金利の騰勢が弱まったのは、期末を控えたポジション調整によるところが大きいという。
米国で新型コロナウイルスのワクチン接種が加速し、経済活動の正常化が進むとの見方が株式市場を中心にリスクオンの流れを形成する中、市場では米長期金利に上昇余地があるとの見方が多い。バイデン米大統領は先週、就任100日以内の接種回数目標を2億回に倍増させると表明し、市場のリスクオンムードに寄与した。
<14:03> 資源国通貨が下落、原油先物価格の下落受け
スエズ運河で座礁していたコンテナ船が離礁しつつあるとの報道を受けて、米原油先物が1ドル以上下落したことで、為替市場では、資源国通貨が全般に売られている。
カナダドル/円は、現在86.81円付近と午前9時台の高値87.22円から下落。豪ドル/円は、現在83.57円付近と午前9時台の高値83.88円から下落している。
市場では「豪ドル/円に関しては、上昇基調が続いており、円が売られ過ぎている感があった。月末・期末やイースター休暇を控え、もう一段の調整があってもおかしくない」(アナリスト)との意見が聞かれた。
ただ、きょうは円の買い戻しが幅広い通貨で進んでいるが、「円安トレンドがここで一気に変わるわけではない」(同)という。
米原油先物は現在1バレル=59.86ドル付近。26日の終値60.97ドルから大幅に下落している。
<12:02> 正午のドルは109円半ば、円が幅広い通貨に対して買い戻される
正午のドル/円は、26日のニューヨーク市場午後5時時点(109.64/67円)に比べドル安/円高の109.47/49円。
ドルは午前9時頃に高値109.80円を付けたが、26日の海外市場で付けた約10カ月ぶり高値109.84円には及ばなかった。
仲値公示にかけては109.62円まで下落し、いったん持ち直したものの、正午にかけては109.48円まで売り込まれた。
きょうは月末スポット応当日で、この日に約定されたスポット取引の決済が3月31日となるため、「実需の売買主導の値動き」(国内銀)となり、株高や米長期金利の動向はメインの材料にならなかった。
実需の売買が交錯する中、26日の海外市場で上昇したクロス円は下落し、円が幅広い通貨に対して買い戻された。
ユーロ/円は129.43円から129.05円まで下落。
英ポンド/円は151.43円から150.89円まで下落した。
<11:18> ドル109円半ばに下落、月末・期末を控えた売りが先行
ドルは109.54円付近で、きょうこれまでの安値。午前9時頃に109.80円まで上昇したものの、その後は月末や期末を控えた売りが先行し、ドルは緩やかに下落している。
午前の取引では、株高に加え米長期金利も1.66%台で安定的な値動きとなっており、リスクオンの環境だが、きょうは月末・期末を控えた売買が先行しているため、リスクオン環境でも円売りに弾みがつかない状況だ。
ユーロ/円は129.15円付近ときょうの安値圏での取引となっている。クロス円でも月末を控えた円買いが先行しているとみられるほか、週の後半にイースター(キリスト教の復活祭)休暇を控え、ポジション調整が入りやすい。
<09:24> ドル109円後半、円売りの勢いはさほど強くない
ドルは109.67円付近と、26日のニューヨーク市場終盤の水準での取引となっている。午前9時ごろに109.80円まで強含んだが、円売りの勢いはそれほど強くなかったという。
きょうは月末・期末・年度末を目前に控えたスポット応当日(当日のスポット取引の決済日が月末となる日)であるため、「ファンダメンタルズや要人発言などと一切関係ないフローが出る可能性が高い」(国内銀)という。
月末・期末を控えた外為市場では、実需の売買で相場が左右されるケースが多く見られる。
26日には、ロンドン・フィクシング(対顧客取引の指標となる為替レートが算出・公表されるロンドン時間午後4時=現在は夏時間のため午後3時)にかけてドルが売り込まれ、一時109.53円と海外市場の安値を付けた。
午前9時前に、日銀は3月18―19日の金融政策決定会合の主な意見を公表した。
その中で、長期金利の上下0.25%程度の変動について、アービトラージャーやスペキュレーターの債券市場からの退出を防ぎ、市場の価格安定化機能を維持する観点から望ましいとの認識を示した。また、感染症の影響が続く下で、当面はイールドカーブ全体を低位で安定させることを優先した運営が適当との見解を示した。
為替市場は特段の反応を見せていない。
<08:19>IMMで円ショートが1年超ぶり高水準、投機筋の売りターゲットに
ドルは109.78円付近で堅調、26日の海外市場では109.84円まで上昇し、昨年6月以来の高値を付けた。
米商品先物取引委員会(CFTC)が発表したIMM通貨先物の非商業(投機)部門の取組によると、23日時点の円ショート(売り持ち)は5万3525枚と、前週の3万9368枚から増加した。
円が投機筋の売りターゲットとなっていることで、円ショートは昨年2月25日(5万6389枚)以来の大きさとなっている。
23日時点のユーロロング(買い持ち)は9万3322枚と、前週の8万9976枚から増加し、最近のユーロロングの圧縮傾向に歯止めがかかった状態となった。
ただ、ユーロは23日以降、3営業日連続で下落し、25日には1.1762ドルと、昨年11月12日以来、約4カ月半ぶりの安値を付けている。
このため「現時点のユーロロングは(直近の統計よりも)圧縮されている可能性が高い。また、今週末の復活祭(イースター)休暇前のポジション調整も予想され、ユーロロングが一段と縮小する余地がある」(外為アナリスト)との見方が聞かれた。
さらに、足元のユーロロングの圧縮は、投機筋によるロスカット(損失を拡大させないための売り戻し)が多いとみられ、直物の売りがさらなる先物の売りを招く「負の循環」も予想される。
<07:40> ドル109.30─110.10円の見通し、月末・期末のフローを注視
ドル/円は109.69円付近、ユーロ/ドルは1.1790ドル付近、ユーロ/円は129.36円付近。
きょうの予想レンジはドル/円が109.30―110.10円、ユーロ/ドルが1.1740─1.1840ドル、ユーロ/円が128.90―129.90円とみられている。
26日のニューヨーク市場では、2月の米個人消費が寒波の影響で大きく落ち込んだものの市場は反応薄で、市場の関心が今月成立した新型コロナウイルス追加経済対策法やワクチンの米国内での普及に向かった結果、ドルが幅広い通貨に対して上昇した。
ドル/円は一時109.84円まで上昇し、昨年6月5日以来の高値を付けた。
きょうはスポット応当日で、きょうのスポット取引の決済が3月31日となるため、「株価や米長期金利の動向に加え、月末・期末を控えた実需の売買動向が注目される。週の初めでドル不足の金融機関もあるとみられるが、109円台では輸出企業によるドル売りニーズも相応にあるだろう」(外為アナリスト)とみられている。
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