[東京 15日 ロイター] -
<12:15> 正午のドルは135円前半、FOMC前に一時24年ぶり高値
正午のドルは前日NY市場終盤の水準から小幅安の135円前半。早朝取引で一時24年ぶり高値を更新したが、注目の米連邦公開市場委員会(FOMC)を今夜に控え、その後は持ち高調整の売買が主導する方向感に乏しい展開となった。
海外市場でドルが全面高となった流れを受けて、ドルは朝方に135.60円と98年10月以来のドル高/円安水準を一時更新。その後は戻り売りに押されて135円台を割り込む場面もあったが、下げも限られた。
ドルに続く堅調ぶりを見せていたユーロは一段高。前日日中の安値139円半ばから、きょう午前には141円前半まで買われた。欧州中央銀行(ECB)利上げ予想の高まりを背景に、前日の欧州銀行間取引金利(EURIBOR)は10年超ぶりの大幅上昇を記録した。
きょうのFOMCは利上げ幅はもちろん、メンバーの長期金利見通し、パウエルFRB議長の発言内容、株式市場の反応など注目点が多岐にわたる。「事前の織り込みも進んでいるが、内容次第でかなり激しい値動きとなる可能性がある」(FX会社幹部)といい、ドルの下値めどは133円台、高値137円台といった見通しも出回っていた。
<09:31> ドル135円前半、元NY連銀総裁も0.75%利上げを予想
朝方に135.60円と24年ぶり高値をさらに更新したドルは、現在135.10円付近まで反落。きょうは実需の売買が集中する5・10日で、高値圏では輸出企業の売りが出やすいという。
市場では、元NY連銀総裁のウイリアム・ダドリー氏が、今回のFOMCで0.75%の利上げを行うとの見通しを示したことが、前日の米金利やドルの上昇をけん引したとの指摘が出ていた。
WSJ紙のインタビューに応じたダドリー氏は「私の感覚では、連邦準備理事会(FRB)は(利上げ幅を)50bpではなく、75bpにすることを決めたと思う」と明言。最近の経済指標がインフレ率の上昇を示していることに加え「インフレ期待についても気がかりなニュースが出ている」などと述べた。
同氏は当時、FRBで議長を務めていたイエレン財務長官の側近として、ハト派寄りな発言で知られていた。
<07:58> ドル134.70─136.20円の見通し、日中から売買交錯か
きょうの予想レンジはドル/円が134.70―136.20円、ユーロ/ドルが1.0360─1.0490ドル、ユーロ/円が140.40―141.90円付近。
1994年以来最大となる0.75%の利上げ予想が優勢となってきた米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、日中は売買が交錯する見込み。中国で鉱工業生産など5月の経済指標が発表されるが、株価などに大きな影響がない限り、ドル/円はFOMCをにらんだ持ち高調整や思惑の振れに上下する展開が続きそうだ。
CMEフェドウォッチによると、金利先物市場が織り込む0.75%の利上げ確率は89%まで上昇。しかし、0.5%の予想も一定程度残るほか「ショック療法的に1.0%の引き上げる可能性も排除できない」(外銀)との声も上がる。
前日の米債券市場では、2年債利回りが3.439%と2007年11月以来、10年債利回りが3.475%と11年4月以来の高水準を更新。ドルは再び全面高で、きょう朝方に135.60円と98年10月以来24年ぶりドル高/円安水準を更新した。
市場では「24年ぶり高値とあって、上値めどになりそうな水準が見当たらない。FOMCで米金利がさらに上昇するようなら、136─137円台へ上昇してもおかしくない」(国内金融機関)との指摘が出ていた。
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