[東京 16日 ロイター] -
<12:10> 正午のドルは134円半ば、アジア株高で円じり安
正午のドルは前日ニューヨーク市場終盤の水準から円安の134円半ば。米株高を受けてアジア株が全面高となり、リスクオンムードの下で円が幅広く売られた。
円は広範に下落。対豪ドルで海外安値の92円後半から94円半ばへ、対ニュージーランドルで同83円半ばから84円半ばへ、対ユーロで同139円半ばから140円前半へ反落した。
海外市場では米金利の低下につられて売られたドル/円も、クロス円の全面高を受けてじり高。朝方の安値133.78円から134.68円まで反発した。
きょうは英国とスイスで、あすは日本で中銀会合の結果が発表される。それぞれの結果を受けて、外為市場は「しばらく値動きが荒くなりそう」(証券)だという。
<11:10> 英ポンド163円台、利上げ0.25%なら米欧比見劣りで下落か
英ポンドは現在163円半ば。14日の安値161円前半を底に、切り返しに転じてきた。FOMC後にドルが売られたこともポンド高につながっているという。
FRBに続き、イングランド銀行(BOE、英中央銀行)もきょうの金融政策委員会(MPC)で、0.25%の利上げを実施する見通し。
4月消費者物価指数(CPI)は前年比9%上昇と、4年ぶりの伸びを記録。BOEは今年後半にエネルギー料金の値上げでCPIが10%を超える勢いになるとの見通しも示しており、市場には0.5%の利上げ予想も依然くすぶる。
英金利先物市場が織り込む0.5%の利上げ確率は、現在43%程度。今回の利上げ幅が0.25%にとどまれば、大幅利上げを行った米国、来月以降の連続利上げが見込まれるユーロ圏に対して「金利上昇ピッチが見劣りするとの見方が広がり、ポンド安に拍車がかかる」(外銀)可能性を指摘する声が出ている。
<09:30> ユーロ140円前半、ECBのPEPP再投資 実効性に疑問符
ユーロは140円前半で売買が交錯。前日に欧州中央銀行(ECB)が臨時会合を開催し、141円半ばへいったん買われたものの、海外市場の終盤には139円半ばまですぐに反落。東京市場で再び140円前半へ切り返す動きとなっている。
ECBはイタリアなど域内周縁国国債との利回り格差拡大を防ぐ措置を検討すると表明。新型コロナウイルス危機対策のパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)で買い入れた債券の償還資金の再投資を柔軟に運用することを決めた。
発表を受けてイタリアの10年債金利は4.27%台から3.79%台へ急速に低下。今週前半に2年ぶり高水準へ広がったドイツ10年債との利回り格差も大きく縮小した。
今回の発表で「利上げに備えて域内に配慮の姿勢を見せた」(外銀)ことは前向きであるものの、再投資をいつどのように行うかといった具体策は明示しておらず、市場では実効性に不透明感があるとの指摘が相次いでいる。
ドルは134.15円付近でもみあい。日経平均は寄り付き直後から500円を超える上昇となったが、円売りは限られている。
<07:58> ドル133.60─135.10円の見通し、株高/円安の持続性見極め
きょうの予想レンジはドル/円が133.40―134.90円、ユーロ/ドルが1.0370─1.0520ドル、ユーロ/円が139.40―140.90円付近。
1994年以来の大幅利上げを行った米連邦公開市場委員会(FOMC)後は、しばらく激しい売買に各市場とも大きく上下した後、最終的に米金利が低下へ転じたことでドルも下落。きょう早朝に133.50円と今月10日以来の安値をつけた。
朝方の取引では、米国株の反発を受けたアジア株高を見越した円売りが先行。ドルが134.22円まで切り返したほか、豪ドルも海外安値の92円後半から94円台へ上昇した。
もっとも、米金利の上昇が一服となる中、日銀会合をあすに控えて、株高とドル高/円安が持続するかはまだ不透明。目先は「134円台で定着できるかがポイントになる」(国内金融機関)との声が出ていた。
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