[東京 30日 ロイター] -
<10:05> ユーロ142円半ば、CPIで乱高下 独最大州は6月マイナスに
ユーロは現在142円半ば。水準こそ前日日中の143円前半から大きく変わらないが、海外時間には142円前半から143円後半を行き来する、荒い値動きが目立った。
前日のユーロは、夕方にかけて142円前半へいったん下落。ドイツ国内で最大の人口を抱えるノルトライン・ウェストファーレン州の6月消費者物価指数(CPI)が前月比0.1%の低下と、前月の0.9%上昇を大きく下回ったことが手掛かりとなった。
ドイツ全体のCPIも前年同月比8.2%上昇と、事前予想の8.8%上昇を下回った。
ところが、その後発表となったスペインのCPIは前年同月比10.2%上昇と、事前予想の9.0%を大きく上回り、1985年4月以来37年ぶりに伸び率が10%を超えた。ユーロは一転、143円後半へ急上昇する。
その後、ロンドン市場の仲値にかけてドル買いが勢いづくと、ユーロは対ドルで再びじりじりと下落。対円でも142円半ばへ反落した。
市場では「月末取引の影響はユーロやポンドでも大きい。引き続き突発的な動きに警戒が必要」(国内金融機関)との指摘が出ていた。
ドルは136円半ば。きょうは実需の売買が集中する5・10日で、売り買いが交錯している。
<07:58> ドル135.70─137.30円の見通し、海外時間の急変警戒
きょうの予想レンジはドル/円が135.70―137.30円、ユーロ/ドルが1.0370─1.0520ドル、ユーロ/円が141.90―143.40円付近。
前日海外市場はドル高。対円で一時137.00円と98年9月以来24年ぶり高値を更新したほか、対ユーロでも1.04ドル前半と5月につけた20年ぶり高値圏に接近。主要通貨に対するドルの値動きを示すドル指数も、今月半ばにつけた20年ぶり高値に迫ってきた。
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が持続的な高インフレが大きなリスクと発言したことがきっかけとされるが、米市場の10年債利回りはじり安で3%割れに接近する一方、株価はほぼ横ばいと反応はまちまち。前日のドル高には「違和感を覚える動き」(国内金融機関)と、困惑の声が出ている。
月末の持ち高調整に伴う売買がドル高につながったとすれば、その流れはきょうも続きかねない。日中は小動きでも、関連売買が活発になるロンドン仲値の時間帯は、突発的な変動が再び発生する可能性があるという。
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