[東京 14日 ロイター] -
<12:13> 午前のドルは上昇、138円付近 米大幅利上げ観測や株高で約24年ぶり高値圏 14日午前の東京外為市場でドル/円は、米国の大幅利上げ観測や日経平均株価の上昇でリスク選好の流れからを買いが加速し、一時138.13円と約24年ぶりの高値を更新した。正午時点では、前日のニューヨーク市場終盤(137.42/44円)から60銭ほど高い138.01/03円。
6月の米消費者物価指数(CPI、季節調整済み)が40年超ぶりの大幅な伸びを示したことで、市場では7月26─27日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で100ベーシスポイント(bp)の利上げを織り込む動きが強まり、ドルが対主要通貨で上昇。 日経平均株価が一時200円超に上昇するなどリスク選好の流れから、円売り圧力も強まった。
足元の相場についてトレイダーズ証券の市場部長、井口喜雄氏は「消去法的にドルが選好されやすい」と指摘する。エネルギー問題がくすぶるユーロや日銀が金融緩和の姿勢を維持している円、金融引き締めによるリセッション懸念から資源国通貨は選好されにくいという。
SBI証券の外国為替室部長、上田眞理人氏は、米経済については懸念はあるものの、相対的にみれば欧州や日本よりも優位にあるとし、「ドルが独歩高になる」と予想。今後のドルは136─138円のレンジ内の滞空時間が長いとみられるものの、「いずれ140円を超えていく」と見込んでいる。
午前の取引では、ドルが上げ幅を縮小する場面もあった。松野博一官房長官が午前の定例会見で「急速な円安進行がみられ憂慮している」とし、為替について「一層の緊張感をもって注視する」とコメント。市場では口先介入と受け止められ、ドルは一時137.76円付近まで下落した。ただ「すぐに押し目買いが入り、効果は限定的だった」(国内証券)とみられ、再び上昇に転じた。
<10:15> ドル138円台に上昇、98年9月以来約24年ぶり
ドルは1998年9月以来約24年ぶりに138円台に上昇した。一時138.01円の高値を付けた後、足元では137.95円付近で堅調に推移している。
6月の米消費者物価指数(CPI、季節調整済み)が40年超ぶりの大幅な伸びを示したことを受けて、米連邦準備理事会(FRB)が積極的に金融引き締めを進めるとの見方から、ドルが対主要通貨で上昇。また、仲値にかけては実需のドル買いフローが入ったとみられ、上昇に弾みがついた。
<09:05> ユーロ1.00ドル前半で弱含み、下値不安払拭されず ユーロ/ドルは1.0036ドル付近。前日の海外市場では一時、0.9998ドルと、パリティ(等価)を割りこみ、2002年12月以来の安値を付けた。
6月の米消費者物価指数(CPI、季節調整済み)が40年超ぶりの大幅な伸びを示したことを受けて、米連邦準備理事会(FRB)が積極的に金融引き締めを進めるとの見方から、ユーロ売り/ドル買いが加速した。
しかし、すぐに買い戻しが入り1.00ドル後半まで上昇するなと、「思ったよりも下方向にいかなかった」(国内金融機関)という。ただ、欧州景気減速懸念や欧米の金融政策の違いから「ユーロ/ドルの下値不安は払拭されず、今後パリティを割れる時間帯が長くなる可能性がある」(同)との見方がでている。
ドルは137.66円付近でじり高。ただ、米景気後退懸念から米国債では逆イールドの発生が続いており、「ドル買い/円売りを進めることに慎重になりやすい」(国内金融機関)との声も出ている
<07:56> ドル136.70─138.20円の見通し、米金利の上昇一服も底堅さを維持か
きょうの予想レンジはドル/円が136.70―138.20円、ユーロ/ドルが0.9970─1.0120ドル、ユーロ/円が137.40―138.90円付近。
現在、ドル/円は137.41円付近、ユーロ/ドルは1.0055ドル付近、ユーロ/円は137.41円付近で推移している。
きょうのドル/円は、米金利や株価の動向をにらみながら、底堅く推移するとみられる。今晩発表される6月の米卸売物価指数で強い伸びが確認されれば、米国の積極的な金融引き締めが意識され、ドルは直近の高値を更新し、138円台に乗せる可能性がある。
足元の米長期金利は上昇が一服しているものの、「クロス円も円安傾向となっていることからドル円は下がりにくい地合い」(上田東短フォレックスの営業企画室室長、阪井勇蔵氏)という。また、136円後半では押し目買いに支えられ、下値は固いとみられる。
主なスケジュールでは、海外で6月の豪雇用統計や6月の独卸売物価指数などが発表予定。また、ウォラー米FRB理事の講演が予定されている。
前日のニューヨーク市場では、6月の米消費者物価指数(CPI、季節調整済み)が40年超ぶりの大幅な伸びを示したことを受けて、米連邦準備理事会(FRB)が積極的に金融引き締めを進めるとの見方から、一時137.86円付近と約24年ぶりの高値を更新した。しかし、その後は3.07%付近まで上昇していた米長期金利が低下に転じたことや利益確定の動きもみられ、ドルは上げ幅を縮小した。同市場の終値は137.42/44円だった。
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