[東京 5日 ロイター] -
<12:04> ドル133円前半、売買交錯 米中対立は先鋭化回避か
5日午前の東京外為市場で、ドルは一時132円半ばへ下落したものの、緊張が高まっている台湾情勢に大きな動きがなかったこともあり、正午にかけて値を戻した。正午時点では、前日ニューヨーク市場終盤の水準から小幅ドル高/円安の133円前半。
きょうは実需の売買が集中する五・十日で、序盤は売りが先行。ドルは一時132.53円まで下落し、3日以来の安値を付けた。アジア市場の取引で米10年債利回りが2.67%台へ小幅低下したことも、ドル安の背景となった。
しかしその後、米金利が緩やかに上昇するとドルも133円前半へ反発した。最近の値動きの軽さを受けて「個人投資家ら短期筋が積極的に売買に参加している」(FX会社)といい、押し目買いを集めたとみられる。
訪日中のペロシ米下院議長は会見で、今回の歴訪は台湾や周辺地域の現状変更が目的ではないと述べた。前日、中国軍は軍事演習で1996年の第3次台湾危機以来となるミサイル発射訓練を行い、市場ではリスク回避的に円が買われた。
<09:12> ドル132.53円まで下落、米金利低下が続く
朝方の取引でドルが133円前半から132.53円まで下落。アジア市場の米10年債利回りは2.67%台へ小幅低下して取引が始まった。「ドル/円の値動きが激しいので、短期筋の売買も活発」(FX会社)だという。
きょうは実需の売買が集中する5・10日とあって、売り買いが交錯しやすい。ドルはその後すぐに132円後半へ切り返している。
<07:59> ドル132.10─134.10円の見通し、中国の軍事演習警戒
きょうの予想レンジはドル/円が132.10―134.10円、ユーロ/ドルが1.0160─1.0310ドル、ユーロ/円が135.30―137.30円付近。
東京市場は中国が台湾周辺で行っている軍事演習への警戒感が高まりそうだ。中国軍は前日、1996年の第3次台湾危機以来となるミサイル発射訓練を行い、日本政府によると、そのうち5発が日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下したもよう。
ペロシ米下院議長はきょう岸田首相と会談する予定で「何らか挑発的な動きがあれば、リスク回避的に円が買われる可能性がある」(国内金融機関)という。
今夜米国で発表される雇用統計にも関心が集まる。イングランド銀行(英中央銀行)が今年第4・四半期にリセッション(景気後退)入りするとの予想を打ち出したことで、前日の米債市場では世界的な景気減速懸念から金利が低下し、外為市場ではドルが幅広く売られた。雇用統計を受けて金利低下がさらに進めば、ドル売り圧力も高まることになる。
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