[東京 18日 ロイター] -
<09:07> ドル140円半ばで強含み、米FRB高官のタカ派発言で
ドルは140.48円付近で推移。前日のブラード米セントルイス地区連銀総裁のタカ派的な発言でドル買い/円売りとなった海外市場の流れを引き継ぎ、強含んでいる。時間外取引の米長期金利の小幅な上昇もドルの下支え要因となっている。
市場では「もともとタカ派のブラード総裁の発言で驚きはない。一方、他の米連邦準備理事会(FRB)高官は利上げに慎重で、ペースを鈍化させるとの見方を示すなど温度差がある。ドルは対円では日米金利差拡大が意識され強含んだものの、対ユーロでは上昇が続かなかった。米国の景気減速も意識されているようだ」(国内金融機関)の指摘があった。
ブラード総裁は17日、金融政策について「寛大な」分析の下でもFRBは少なくともおそらく合計1%ポイントの追加利上げを実施する必要があるとし、これまでの利上げは「観測されるインフレに対して限られた効果しかない」と主張した。「ハト派的」な仮定でも、基本的な金融政策ルールでは少なくとも5%程度まで金利を引き上げる必要があり、より厳格な仮定では7%以上への利上げが推奨されるとした。
ユーロ/ドルは1.0359ドル付近で小動きとなっている。
<07:45> ドル139.20─141.20円の見通し、慎重に上値うかがう展開継続
きょうの予想レンジはドル/円が139.20―141.20円、ユーロ/ドルが 1.0280─1.0430ドル、ユーロ/円が144.30―146.30円。 現在、ドル/円は140.25円付近、ユーロ/ドルは1.0362ドル付近、ユーロ/円は145.30円付近で推移している。
きょうのドル/円は、米金利の動向をにらみながら139円後半から140円後半を中心に推移すると予想される。日米金利差拡大を意識したドル買い/円売りや実需によるドル買いに支えられる一方で、週末を控えた利益確定売りや調整売りも出やすい。
市場では「138円台では下値を固めつつあるものの、以前ほどのドル買いの勢いは欠ける。慎重に上値をうかがう状況が続きやすい」(国内金融機関)とみられ、140円台後半では伸び悩みそうだ。
前日のニューヨーク市場では、米連邦準備理事会(FRB)高官によるタカ派的な発言や米長期金利の上昇を背景にドルは一時140円後半まで上昇。その後は戻り売りが出たとみられ、ドルは上げ幅を縮小した。同市場の終値は140.18/21円だった。
きょう海外では10月の英小売売上高や10月の米中古住宅販売とコンファレンスボード景気先行指数などが発表予定。
このほか、ラガルドECB総裁が銀行業界の会合で基調演説、コリンズ米ボストン地区連銀総裁が同連銀主催の労働市場に関する会合で開会の辞が予定されている。
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坂口茉莉子
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