[東京 22日 ロイター] -
<09:31> 原油一時6%安、切り返しも急 ドル押し上げの一因に
前日の米欧石油市場では原油先物が乱高下。米WTIは一時6%超下落して10カ月ぶり安値を更新した後、取引終了時には前日比ほぼ変わらずの水準まで切り返す激しい動きとなり、逃避的なドル買いムードを後押ししたという。
原油安のきっかけとなったのは、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の報道。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の産油国で構成するOPECプラスが12月の会合で、日量50万バレルの増産を検討すると伝えた。
ところがその後、サウジアラビアのアブドルアジズ・ エネルギー相が国営サウジ通信(SPA)で、減産の堅持を表明。他のOPEC産油国と増産を議論していないと述べ、急速な切り返しにつながった。
WTIが10カ月ぶり安値を更新した背景には、中国のコロナ感染拡大による需要減見通しもある。韓国関税局が21日に発表した11月1─20日の貿易統計によると、対中貿易は前年同期比28%減と、急速な減少を記録した。
原油相場の波乱が落ち着いたことで、ドルも上昇は一服となり、現在は142円ちょうど付近で推移している。
<07:55> ドル141.50─142.50円の見通し、日米休日控え持ち高調整
きょうの予想レンジはドル/円が141.50―142.50円、ユーロ/ドルが1.0160─1.0300ドル、ユーロ/円が145.00―146.00円付近。
ドル/円は海外市場でもじり高が持続。一時142.25円と今月11日以来の高値を更新した。中国で新型コロナウイルスが再び勢いを増してきたことが、市場心理に悪影響を及ぼし、逃避的にドルが買われているという。
もっとも、市場筋によると取引量は普段より少なめ。「日米の休日を控えて、持ち高調整の買いが先行している可能性がある」(外銀)との指摘も出ている。前週には投機筋が、約1年ぶりにドル売りに持ち高を傾けたことが明らかになっている。
米債券市場は感謝祭の祝日のため24日は休場、25日は短縮取引。BMOキャピタル・マーケッツの米金利戦略部門責任者、イアン・リンゲン氏は、流動性の枯渇に伴い年末に向けボラティリティーが増すとの見方を示している。
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