[東京 31日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点から小幅高の111円前半。注目の日銀金融政策決定会合後、ドルは110円後半から111円半ばまで上下1円近くを激しく上下した。
結果発表直前、110.88円付近を推移していたドルは、いったん111.31円まで急上昇。一転110.75円まで売られた後、もう一度111.44円まで上昇したが、111.00円付近へ押し戻された。
直後の市場では声明の解釈も交錯。フォワードガイダンスの導入で「金融正常化は当面なくなった」(外銀)と円安圧力を見込む声もあれば、日銀が長期金利を「変動しうる」としたことで、「円金利には上昇圧力がかかりやすくなった」(都銀)と円高圧力を想定する見方もある。
日銀は声明で「19年10月に予定されている消費税率引き上げの影響を含めた経済・物価の不確実性を踏まえ、当分の間、現在の極めて低い長短金利の水準を維持することを想定している」とした。
日銀以外の要因として「トランプ米大統領のドル高けん制・為替操作発言などを踏まえると、円安がこのまま続くとは考えづらい」(トレーダー)との声もあった。
NHKはきょう昼過ぎ、日米が新たな通商協議を来月9日にワシントンで行う方向で最終調整に入ったと伝えた。
三菱UFJ銀行チーフアナリストの内田稔氏は、日銀の決定について「長期金利の変動幅に余裕を持たせ、マイナス金利の適用範囲も縮小するとなれば、場合によっては短期ゾーンを中心に金利が上昇する可能性もある。ETF購入も減額の可能性がある。少なくとも円安期待を高める内容ではない」としている。
ドル/円JPY= ユーロ/ドルEUR= ユーロ/円EURJPY=
午後3時現在 111.25/27 1.1709/13 130.28/32
午前9時現在 110.99/01 1.1704/08 129.93/97
NY午後5時 111.06/08 1.1704/08 129.98/02
為替マーケットチーム