[東京 4日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、わずかにドル安/円高の106円半ば。早朝の取引では、米国が500億ドル相当の中国からの輸入品に関税を導入するというニュースや、米サンフランシスコ近郊の「ユーチューブ」本社で銃の発砲があり少なくとも3人が負傷したという報道などが話題を呼んだが、商いは低調で東京勢はほぼ様子見だった。
ドルは早朝に高値106.66円を付けた後、午前9時過ぎにかけて106.41円まで下落した。前日からショートカバーで上昇していたこともあり、戻り待ちのドル売りに押される格好となった。
その後、123円高で寄り付いた日経平均が上げ幅を2桁台に縮小する中、ドルは106.50円を挟んだ狭いレンジでもみあった。
市場では「ドルの105円台は買い場、107円台は売り場という意識がある。106円台は居心地がいい水準であえて売り買いしないようだ」(外為アナリスト)との声が聞かれ、事実上ほぼ開店休業状態だった。
米サンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁がニューヨーク連銀の次期総裁に決まったことが安心感につながったとの指摘がある。ただ、米国と中国の貿易摩擦への懸念もくすぶっており、積極的にポジションを傾けようとする動きもみられなかった。
ウィリアムズ氏のNY連銀総裁就任は6月18日。市場では「米連邦準備理事会(FRB)の政策形成にかかわるという意味では極めて適任。現総裁のダドリー氏に比べて景気や実体経済の動きに対する感度はやや低い感じもあるが、総じて安心感のある人事」(大手邦銀)と評されている。
米通商代表部(USTR)は3日、中国からの輸入品に対する25%の追加関税について、対象が約1300品目に上り、年間500億ドル程度に相当することを明らかにした。[nL4N1RG65X]
一方、 新華社によると、中国商務省は4日、米国が発表した年間500億ドル相当の中国からの輸入品に対する追加関税導入を「強く非難し、断固反対する」とし、「近く米国製品に同等の強さと規模の対抗措置を講じる」と表明した。[nL4N1RH1EO]
ドル/円JPY= ユーロ/ドルEUR= ユーロ/円EURJPY=
午後3時現在 106.53/55 1.2276/80 130.80/84
午前9時現在 106.44/46 1.2276/80 130.67/71
NY午後5時 106.59/62 1.2269/72 130.79/83
*日付を修正し再送しました。
為替マーケットチーム