[東京 10日 ロイター] - 正午のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点と比べ、ドル高/円安の107.16/18円だった。習近平国家主席が演説で改革開放路線を堅持する姿勢を示したことを好感し、上昇の勢いを強めた。
朝方106.70円台で推移していたドルは、日経平均の下げ幅拡大に連れ安となり、前日安値と並ぶ106.62円まで下落した。
その後、人民元の対ドル基準値が元高方向に設定されたことが安心感を誘い、ドルは106円後半を回復。さらに習主席の発言を受けて株価がプラス転換、200円超の上げ幅となる中、ドルは107円前半まで強含んだ。
市場では、習主席の発言が米中貿易戦争懸念を促進させる事態を警戒していたものの、穏当な発言となったことを好感している。
習主席はボアオ・アジアフォーラムで演説し、自由貿易港の検討、金融の開放措置、外資企業の事業範囲拡大、外国企業の知的財産保護、自動車などの輸入関税引き下げなどに言及した。