May 11, 2018 / 8:07 AM / 6 months ago

来週はドルに下値余地、株価調整や地政学リスクに警戒

[東京 11日 ロイター] - 来週の外為市場では、株価の調整リスク、米長期金利の上昇一服など市場関連のリスクに加え、中東情勢の緊迫化やイスラエルとイラクの衝突など地政学リスクも重なり、ドルの下値余地が意識されやすい。他方、最近のドルの底上げに寄与している日本企業によるM&A(合併・買収)関連のフローが流入すれば、ドル高が進む余地もある。

 5月11日、来週の外為市場では、株価の調整リスク、米長期金利の上昇一服など市場関連のリスクに加え、中東情勢の緊迫化やイスラエルとイラクの衝突など地政学リスクも重なり、ドルの下値余地が意識されやすい。写真は昨年6月撮影(2018年 ロイター/Thomas White)

予想レンジはドルが108.00━110.50円、ユーロが1.1750―1.2050ドル。

「米国株は今週強さを保ったが、『Sell in May』という言葉もあり、株価調整の可能性を警戒したい。また、いったんは3%台を付けた米長期金利も、足元では上昇一服となっており、ドルと金利の相関が高まっているなか、その動向も注視される」とトウキョウフォレックス上田ハーローの阪井勇蔵氏は話している。

米10年国債利回りUS10YT=RRは4月25、26日に3.03%台、5月9日に3.01%台を付けたが、足元では2.96%台まで低下している。

経済指標では、15日に米4月のコア小売売上高(市場予想前月比0.4%増)、16日に米4月鉱工業生産(同0.6%増)、米4月住宅着工件数などが予定される。

一方、投機的なユーロ・ロングが相当程度縮小したとみられるなか、ユーロの反転も期待される。ただ、1.2000ドル付近は上値抵抗線として意識されやすい。

イタリアでは、ポピュリズム政党「五つ星運動」と極右「同盟」が9日、連立協議に入った。政権を樹立すればユーロ圏金融市場にネガティブな影響を及ぼすとの見方もあるが、「ユーロ離脱という話にならない限り、さほど影響はないだろう」(国内証券)との意見も聞かれる。

トランプ米大統領は10日、史上初となる米朝首脳会談を6月12日にシンガポールで開催することを明らかにした。

「金融市場では米朝首脳会談に関して楽観的な見方が出ているが、米国が北朝鮮に対して強硬路線で圧力をかけていることも想定され、市場の予想どおりにならない可能性がある」(阪井氏)と警戒する声も聞かれる。

また、イスラエルとイランの衝突の激化も、リスク回避の円買いに結びつきかねない。イスラエルは10日、シリア国内に展開するイラン軍事基盤のほぼすべてを攻撃したことを明らかにした。

他方、日本企業によるM&Aがらみのフロー、機関投資家による外債投資の外貨手当や輸入企業のドル買いはドルの支援要因だ。

リクルートホールディングスが9日、米オンライン求人サービス大手のグラスドアを12億ドルで買収すると発表し、外為市場で話題を呼んだ。

生命保険各社のインタビューでは、ドルの手当て買いのめどを1ドル=105円付近とする声が複数聞かれた。

為替マーケットチーム

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