August 10, 2018 / 6:37 AM / 2 months ago

来週は円堅調展開か、薄商い下の相場急変に注意

[東京 10日 ロイター] - 来週の外為市場でも、円は堅調な展開が続きそうだ。国内勢の夏季休暇入りで取引は減少する見込みだが、米国発の通商問題に対する警戒感や一部新興国の動揺などを通じ、リスク回避的に円が買われやすいという。

 8月10日、来週の外為市場でも、円は堅調な展開が続きそうだ。国内勢の夏季休暇入りで取引は減少する見込みだが、米国発の通商問題に対する警戒感や一部新興国の動揺などを通じ、リスク回避的に円が買われやすいという。写真は昨年6月撮影(2018年 ロイター/Thomas White)

予想レンジはドル/円が109.00━112.00円、ユーロ/ドルが1.1400―1.1600ドル。

参加者が相次ぎ休暇入りする中、通貨オプション市場ではドル/円の予想変動率(インプライド・ボラティリティー)が低下している。1週間物、1カ月物がともに6%付近と年初来の下限に接近。プットとコールの売買の傾きを示すリスクリバーサルも、7月の日銀会合後に円コール高が大きく修正された後、ほとんど動きがなくなった。

ボラティリティーの低下はドル/円相場に限らない。JPモルガンが算出する主要国通貨の合成ボラティリティーは7%前半と、年初来レンジの下限に近い水準に到達した。

一方、目立ってきたのは新興国通貨安。この1週間でトルコリラは9%安、ロシアルーブルが5%安、ブラジルレアルと南アフリカランドも2%超の下げとなった。トルコでは対米関係の悪化や政府の中央銀行に対する圧力、ロシアでは米国による新たな制裁、ブラジルでは10月の大統領選などが懸念材料となっている。

相次ぐ悪材料を織り込む形で、新興国通貨のボラティリティーはじりじりと上昇。合成ボラティリティーは10%後半と、昨年1月以来1年7カ月ぶり高水準に到達した。主要国ボラとの乖離(かいり)率は、欧州債務危機のあった2011年以来の高水準だ。

新興国通貨の下落は各国ごとの問題のみではないとの主張もある。 南アフリカ準備銀行(中央銀行)は前月の声明で、米連邦準備理事会(FRB)が金利を引き上げ、資産買い入れ計画を縮小する中で金融情勢が厳しくなり、通貨ランドが下落していると指摘した。

新興国通貨安は売り圧力が直接、主要通貨へ波及して円の上昇圧力となり得ることに加え、リスクオフムードの高まりを通じて、円高圧力へ転化しやすくなる側面もある。市場は実需を含めてしばらく参加者が少なくなり、動意が乏しくなる見込みだが、「夏枯れかと思いきや、突然動き出すことも多いので警戒が必要」(トレーダー)という。

注目イベントは14日の中国経済指標。最近の指標下振れが景気減速懸念を強めていたが、8日発表の7月貿易統計はドル建て輸出入ともに予想を上回る堅調さを示した。今回発表の小売売上高など一連の7月指標が「鈍化一服や再加速を示すようだと、中国景気減速懸念が後退し、人民元、豪ドルやアジア通貨の下支えとなる」(みずほ証券)という。

為替マーケットチーム

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