February 2, 2020 / 11:00 PM / 21 days ago

円高リスク、新型肺炎拡大と米長期金利低下で=今週の外為市場

[東京 3日 ロイター] - 今週の外為市場では、リスク回避から円が買われやすい地合いが継続しそうだ。新型コロナウイルスによる肺炎感染がどこまで拡大するのか不透明な中、春節休暇明けの中国株式市場の動向が最も注目される。ほぼ4カ月ぶり低水準に沈んでいる米長期金利もドル/円の足かせとなりそうだ。

 2月3日、今週の外為市場では、リスク回避から円が買われやすい地合いが継続しそうだ。写真は都内で2017年11月撮影(2020年 ロイター/Toru Hanai)

予想レンジはドルが107.50━109.50円、ユーロが1.0950―1.1150ドル。

ドルは31日、肺炎感染拡大への警戒感から一時108.30円まで下落し、3週間ぶり安値をつけた。

「春節休暇明けの中国株や人民元相場の動向が相場の鍵を握る。新型肺炎による景気下押し懸念で下方向のボラティリティーが高まれば、リスク回避の円買いが再燃しそうだ」と上田東短フォレックス、営業推進室長の阪井勇蔵氏はみている。

中国政府は週末に株価の下落を緩和するためとみられる流動性措置を発表した。

中国人民銀行(中央銀行)は2日の声明で、春節休暇明けの3日にリバースレポの公開市場操作を通じて1兆2000億元(1738億ドル)を金融市場に供給すると発表した。新型コロナウイルスによる肺炎の感染が拡大する中、株式市場などへの悪影響に備える措置。声明によると、これにより市場の流動性は昨年の同時期よりも9000億元拡大する。

同中銀の公式データをもとにしたロイターの試算によると、3日は1兆0500億元のリバースレポが満期を迎えるため、ネットで1500億元の供給となる。

中国と経済関係が深い豪ドルAUDJPY=は3日に72.41円まで下落し、昨年10月10日以来の安値をつけた。クロス/円に起因する円買い圧力にも要警戒だ。

米10年国債利回りUS10YT=RRは31日、3カ月ぶりに1.5030%まで低下した。ただ、そのわりにはドルが下げ渋っているとの指摘もある。

SMBC日興証券のチーフ外為・外債ストラテジストの野地慎氏は、2018年以降のドル/円は、日米10年実質金利差に一定の反応を示しながらもドルの実効レートにも影響を受け続けており、両方がそろわない限りドル/円の下落モメンタムが強まりにくいと指摘する。[nL4N29Y11Z]

ICEドル指数先物(3月限)は足元97.688。昨年12月31日に96.058まで下落し直近安値を付けた後は反発基調にある。しかし、ドル高は中長期的に米企業業績を下押しし利下げを促すため、日米金利差の縮小は時差を伴ってドル安/円高に帰結する公算が高まると野地氏はみている。

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は29日、新型肺炎について「世界経済への影響を極めて注意深く監視する」と表明した。

今年は大統領選があるため年内は米利上げはないとの見方が優勢だが、新型肺炎という新たなリスク要因が表れたことや米景気の減速から利下げ再開を予想する向きもあり、ドルの上値を抑えそうだ。

米国の昨年の実質国内総生産(GDP)は前年比2.3%増と、1兆5000億ドル規模の減税政策が導入されたにもかかわらず、16年以来3年ぶりの弱い伸びとなった。

為替マーケットチーム

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