March 19, 2020 / 7:02 AM / in 10 days

信用収縮による「ドル・クランチ」でしっかり=来週の外為市場

[東京 19日 ロイター] - 来週の外為市場では、新型コロナウイルス感染拡大が終息するめどが立たない中、世界の株価急落で信用収縮が悪化し、「ドル・クランチ(ドル不足)」によるドル高傾向が続きそうだ。ドル以外通貨は売られ、資源国や新興国の通貨は安値を更新する可能性が高い。

来週の外為市場では、新型コロナウイルス感染拡大が終息するめどが立たない中、世界の株価急落で信用収縮が悪化し、「ドル・クランチ(ドル不足)」によるドル高傾向が続きそうだ。写真は2017年6月、シンガポールで撮影(2020年 ロイター/Thomas White)

主要6通貨に対するドル指数.DXYは18日に101.743まで急伸し、2017年3月14日以来の高値を付けた。同日に一部投資家の間でドルへの乗り換えニーズが高まり、英ポンドが暴落したことが要因だ。

「トランプ米大統領は株安・ドル高の同時進行を最も嫌っており、流れを覆す大喝一声があるのではないか」(アナリスト)との予想も聞かれる。

予想レンジはドルが106.00━111.00円、ユーロが1.0750―1.1150ドル。

「コロナの状況が落ち着くか、米長期金利の上昇がいつまで続くのかが焦点。ドルのキャッシュへの需要が根強いとはいえ、急激なドル高に調整が入るリスクもある」と上田東短フォレックス・営業推進室長の阪井勇蔵氏はみている。

ドルの需給逼迫は続きそうで、「米債を売ってドルに換金する動きまである。日本の決算期の3月末を控え、通常は本邦勢が海外で得た収益を回帰させる円高圧力が働くが、そうした円買いなどは吹き飛ばされそうだ」(FXプライムbyGMO、常務取締役の上田眞理人氏)という。

今回、深刻な脆弱さを露呈したのは、資源国通貨や新興国通貨だ。

豪ドルAUD=は19日に0.5508米ドルまで下落し、2002年10月以来の安値を付けた。カナダドルも1.4667加ドルと2016年1月以来の安値を付けた。インドネシアルピアは1ドル=1万5400ルピアと1998年以来の安値を更新した。

最近の「ドル・クランチ」は、信用力の低い米シェール企業や新興国の企業などが、米国の長年の緩和でドル建ての借り入れ(債務)を過剰に膨らませたのが直接的な原因。

こうした企業は金融や資本市場が落ち着いていれば債務の借り換えを難なくできるが、「今のような状況では信用力の低い企業・国の債務借り換えはほぼ不可能で、手持ちの資産を換金してドルを調達するしかない」(邦銀幹部)という。こうした動きはドル高/新興国通貨安につながる。

同幹部によると、先進国政府は米国とのスワップ協定や豊富な外貨準備で自国企業を守れる一方、新興国は不透明性が高いことも影響している。

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