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円高リスク残存、米政治「ねじれの負」警戒=今週の外為市場

[東京 16日 ロイター] - 今週の外為市場は、円高リスクがくすぶり続ける展開となりそうだ。新型コロナワクチンの早期開発期待は市場の流れを大きく変容させたものの、接種開始にはなお課題が多いことに加え、米国の「ねじれ」政治の負の側面を警戒する声も出始めている。

予想レンジはドルが104━106円、ユーロが1.17―1.19ドル。

米ファイザーPFE.Nと独ビオンテックBNTX.Oが共同開発するコロナワクチンの有効率が90%を超えたとの発表が、世界経済の大停滞継続を前提としていたこれまでの市場の流れを一変させる「ゲームチェンジャー」になる可能性が議論されている。

慎重派は、ワクチンの安全性が十分に確認されていないこと、幅広い供給体制の構築にはなお時間も資金も要することなどから、その間に再び感染が拡大し、一部都市が封鎖されるなどして経済に一段のダメージを及ぼすことを懸念する。「発表直後の株高や円安は持ち高調整も絡んだ初期反応で、状況はさほど変化していない」(外銀)との見方だ。

実際、感染が再拡大している欧州に続き、米国でもイリノイ州シカゴ市が外出禁止を勧告、ミシガン州デトロイト市は公立学校の対面授業を中止した。ニューヨーク市も市内の陽性率が3%を超えれば学校を閉鎖する方針だ。

楽観派は9割超という予想を大きく上回る有効率に着目する。供給に向けた課題は山積しているが「ワクチンがないままずっと、年明け以降も都市封鎖と緩和を繰り返すしかない事態は避けられそうだ」(外銀)と、見通しの前提に変化が生じた点を強調する。

米政治の「ねじれ」を警戒する声も出始めた。当初は上院で共和党が過半数を占めれば、民主党が掲げる大手IT企業分割案など左派色の濃い政策の抑止力になると期待されていた。しかし、ねじれ環境下では、政策協議が延々と続いたり、市場が好感するような政策の導入が遠のくおそれもある。

例えばトランプ米政権は12日、中国軍が所有または支配していると見なされる中国企業への投資を禁止する大統領令を発表。新政権下で対中政策が緩和に向かうとの市場の期待をへし折った。新型コロナの経済対策協議も、民主党の交渉再開要請に共和党が難色を示すなど、選挙前と状況があまり変わっていない。

為替マーケットチーム

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