August 19, 2018 / 11:07 PM / a month ago

円高地合い、中国の景気減速やトルコ懸念で=今週の外為市場

[東京 20日 ロイター] - 今週の外為市場では、中国経済の減速やトルコ情勢、そのほかの新興国通貨の動向に注目が集まる。これらが悪化すればリスク回避の円買いが再燃しそうだ。イタリアの財政やユーロ圏金融機関のトルコへのエクスポージャーに関する懸念もあり、ユーロ売りがクロス円に広がれば円高を通じてドル/円の重しになる可能性もある。

 8月20日、今週の外為市場では、中国経済の減速やトルコ情勢、そのほかの新興国通貨の動向に注目が集まる。写真はトルコリラ紙幣、昨年10月撮影(2018年 ロイター/Murad Sezer)

予想レンジはドル/円が109.50━112.00円、ユーロ/ドルが1.1300―1.1550ドル。

17日の米国市場の取引終了後にトルコに対する格付けが発表された。

ムーディーズは17日、トルコの長期発行体格付けを「Ba2」から「Ba3」に引き下げ、格付け見通しを「ネガティブ」に変更した。

S&Pグローバル・レーティングも同日、トルコの信用格付けを投機的(ジャンク)等級の「BBマイナス」から1段階引き下げ「Bプラス」とした。見通しは「安定的」で据え置いた。トルコリラの相場変動が非常に大きく、来年の景気後退が予想されると指摘した。

トルコリラ/円TRYJPY=Rは現在18.46円付近。17日の海外市場終盤の18.36円とほぼ同水準。しかし、トルコリラは17日の欧州時間に新規材料が無い中で急落した。

トウキョウフォレックス上田ハーローの営業推進室長、阪井勇蔵氏は「市場の関心はトルコリラと中国市場の動向に注がれている。米国とトルコの関係は冷え込んでおり、トルコから他の新興国通貨へ危機の伝染も心配される。また、景気減速懸念から中国株や人民元の下げが拡大すればリスク回避が再燃し、円高圧力が強まるだろう」とみている。

オフショア人民元CNH=D3は15日に1ドル=6.9587元まで下落。中国人民銀行は流動性を引き締め、売り持ちコストを引き上げるべく、オフショア人民元の預金と貸し出しで一部の銀行間取引口座の使用を禁止した。

一方、6月以降中断していた米中通商協議が22―23日の日程で開かれるが、米国は23日に160億ドル分の中国製品を対象にした制裁関税の発動を予定しており、週後半の市場はリスクに敏感になりそうだ。

米中貿易摩擦が両国の景気に影を落とし始めた。米フィラデルフィア地区連銀の8月新規受注指数は2016年9月以来の低水準となった。8月のミシガン大消費者信頼感指数は95.3まで低下し、2017年9月以来11カ月ぶりの低水準となった。生活費の上昇に対する懸念が示されており、消費が今後減速する可能性がある。

中国の1―7月の固定資産投資は1996年以降で最低の伸び率となった。中国政府は「固定資産投資計画」を打ち出しているが、上海株価総合指数が16日に2016年3月以来の安値を付けるなど、景気に対する市場の目線は下向きだ。

また、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長がワイオミング州ジャクソンホールで開かれる経済シンポジウム(23─25日)で24日に講演する予定となっている。

為替マーケットチーム

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