November 16, 2018 / 7:16 AM / 24 days ago

来週は円高リスクくすぶる、欧米に懸念山積

 11月16日、来週の外為市場は、円高リスクがくすぶる中、売買が交錯しやすい展開が続きそうだ。英国の欧州連合(EU)離脱、イタリア予算案、欧州の景気減速、米中貿易戦争など欧米を中心に数多くの懸念が同時に台頭しており、逃避的な円高が発生しやすい情勢に変わりはない。写真は昨年6月撮影(2018年 ロイター/Dado Ruvic)

[東京 16日 ロイター] - 来週の外為市場は、円高リスクがくすぶる中、売買が交錯しやすい展開が続きそうだ。英国の欧州連合(EU)離脱、イタリア予算案、欧州の景気減速、米中貿易戦争など欧米を中心に数多くの懸念が同時に台頭しており、逃避的な円高が発生しやすい情勢に変わりはない。

予想レンジはドル/円が112.00━115.00円、ユーロ/ドルが1.1200―1.1500ドル。

今週、主要通貨の中で最も大きな値動きを見せたのは英ポンド。離脱問題の進捗に一喜一憂する形で上下動が続いた後、15日にラーブEU離脱担当相らメイ政権の閣僚が相次ぎ辞任すると、ポンドは対ユーロで2006年10月以来、対円でも2月下旬以来の大幅安を記録した。

14日の閣議承認で一歩前進したかに見えた同問題だが、担当相の辞任という予想外の出来事に、市場では困惑の声が多く上がっている。12月初旬とされる議会承認に向けて離脱強硬派が勢いを増すことはほぼ確実で、メイ首相の不信任動議から国民投票の再実施まで、幅広いシナリオが市場で議論されている。

先行き不透明感の高まりは、市場の不安心理を増幅する。通貨オプション市場では、ポンドのインプライド・ボラティリティー(予想変動率)が1カ月物で15%台と、16年の国民投票以来の水準へ上昇。売買の傾きを示すリスクリバーサルも、同時期以来のポンドプット高を記録するなど、ポンドの先安懸念を強く反映している。

離脱問題の影に隠れる形となって大きな話題にはならなかったが、イタリア政府は14日、2019年の予算案を欧州委員会に再提出。経済成長率や財政赤字見通しは前回案から修正せず、EUとの対立は決定的となった。

市場では前例がないことなどから、すぐにEUが制裁金を課す可能性は低いとされるが、財政支出を拡大しても長期的な成長は結びつかないと、伊政府の方針に疑問を呈する声は少なくない。「来年中に前倒し選挙が実施される可能性は高い」(みずほ証券)という。

その欧州では23日に購買担当者景気指数(PMI)速報値が発表される。前回10月の総合PMIは予想を下回って2年ぶり低水準となり、景気の減速懸念を参加者に強く印象付けた。その流れが変わっていなければ、ユーロも上値の重さが増し、円やドルが上昇しやすくなる。

米中問題の行方も大きな注目点だ。中国商務省によると、両国は通商問題に関するハイレベル協議を再開したが、月末に首脳会談を控え、駆け引きは厳しさを増す。市場はその進捗に一喜一憂することになりそうだ。

為替マーケットチーム

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