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弱さ「互角」のドルと円、米緩和縮小巡るFRBの姿勢が鍵=今週の外為市場

 今週の外為市場でドルは、弱さが互角の円との綱引きが続きそうだ。写真は2013年4月、都内で撮影(2021年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 24日 ロイター] - 今週の外為市場でドルは、弱さが互角の円との綱引きが続きそうだ。鍵を握るのは、テーパリング(量的緩和の段階的縮小)に対する米連邦準備理事会(FRB)の姿勢。慎重なトーンが弱まれば、米長期金利とドル/円は上昇しやすい。ただ、日米の株価下落や暗号資産の急落で、リスク回避の円買いが広がる可能性もある。

予想レンジはドルが108.00━110.00円、ユーロが1.2100―1.2300ドル。

21日の米国市場では、暗号資産のビットコインが再び急落してリスク回避の円買いが進み、ドルが109円ちょうど付近から108円後半に押し戻される場面があった。急落の背景は、中国があらためてビットコインのマイニングや取引を取り締まる方針を示したこと。米財務省も20日、バイデン政権の税制改革案には1万ドル以上の暗号資産を送金する場合の内国歳入庁(IRS)への報告義務が盛り込まれると発表し、ビットコインの急落を誘発した。

上田東短フォレックスの営業推進室長、阪井勇蔵氏は「米長期金利の動向がドル/円にとって最大の材料になるだろう。テーパリングの思惑については、その時々で株価や米国債の反応が異なるため、注意が必要だ」と話す。

株価や暗号資産などのリスク資産が急落する際には「リスク回避から円に買いが集まりやすく、一時的に108円を割り込むリスクもある」とみている。同時に下落局面では、実需の押し目買いが見込まれ、「迫力のあるドルの下げにはなりにくい」という。

FXcoin取締役の上田眞理人氏は「FRBのテーパリングに対する慎重な姿勢がどこかで変わるなら、相場転換のきっかけになるだろう。ただ、今のところまだそうはなっておらず、ドルはエネルギーをためるフェーズ」との見方を示す。

4月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨では、複数の政策担当者がテーパリングの討議を開始することが適切との見解を示し、数人の政策担当者が、FRBが適切な政策対応を打ち出す前にインフレが「招かざる」水準まで高まるリスクに言及するなど、「慎重一辺倒」からの変化もみられる。

市場参加者のインフレ期待(予想)を表すブレーク・イーブン・インフレ率(BEI) は12日、10年債で257bpと約8年2カ月ぶりの高水準を記録し、長期的なインフレ高進の可能性を否定してきたFRBとは対照的な動きを見せた。

金融市場では、トランプ前政権が壊したサプライチェーンや半導体等でのボトルネックの発生、サイバーテロによる地政学的リスクの高まり、米国社会の分断等の構造変化から、インフレが「一過性」では済まないとの見方が出始めている。

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