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ドルの底力が試される、「ドル一強」にはなりにくい=来週の外為市場

[東京 4日 ロイター] - 来週はドルの力強さが試される週となりそうだ。決め手となるのは米長期金利の動向で、好転する米経済指標を受けて、金利高となればドル買いが促される公算が大きい。ただ、原油高で騰勢を強める資源国通貨や、3年ぶり高値圏にあるユーロ、英ポンド、人民元とライバルは多く、「ドル一強」にはなりにくい。

来週はドルの力強さが試される週となりそうだ。写真はドルとユーロ紙幣、2020年5月撮影(2021年 ロイター/Dado Ruvic)

予想レンジはドルが109.50━111.50円、ユーロが1.2050―1.2250ドル。

上田東短フォレックスの営業推進室長、阪井勇蔵氏は「日本の景気回復の遅れなど、円買い要因は見当たらず、ドル/円は強含む可能性が高いとみている」と述べる。

ただ、原油高を背景とする資源国通貨高や欧州通貨の底堅さは続いており、こうした通貨の買いが再開されれば、ドル安に回帰するリスクもあるという。

ドル/円の先導役である米長期金利については、米連邦準備理事会(FRB)が今月の米連邦公開市場委員会(FOMC)でテーパリング(量的緩和の段階的縮小)の地ならしを始めるかが焦点。

テーパリング議論が盛り上がれば、「株価は大きく崩れてもおかしくないが、最近は株安だけでは円高になりにくく、株安に米長期金利低下が伴えば、円が買われやすくなる」と阪井氏は指摘する。

10日には5月の米消費者物価指数(CPI)が予定される。4月の総合指数は前年比4.2%上昇と12年7カ月ぶりの高い伸びとなり、テーパリング観測が広がった。

FXcoin取締役の上田眞理人氏は「テーパリングの議論は高値圏にある米国株を不安定にしやすく、一本調子にドルが買われる可能性を低下させる」とみている。

「投資家はドルの代わりに、ワクチン普及で景気回復が先行する英国のポンドやユーロに資金を回しやすい。このため、クロス円にはまだ上昇余地がある」と同氏は予想する。

先進国で最も早く緩和縮小に乗り出したカナダ中銀は9日に政策決定会合を開く。今回は政策変更はないとみられるが、ロイター調査では、同中銀は第3・四半期に追加のテーパリングに動く見込みだ。

欧州中央銀行(ECB)の定例理事会(10日)では、資産購入プログラム(PEPP)の規模を現行の1兆8500億ユーロに維持すると予想されるが、インフレに関する見解が注目される。

今夜の5月米雇用統計で、非農業部門雇用者数の市場予想中心値は65万人増。4月(26.6万人増)は市場予想から大きく下振れたが、今回は上振れが予想されている。

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