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慎重ながら112円試しも、対欧州通貨でのドル高維持が鍵=今週の外為市場

[東京 5日 ロイター] - 今週の外為市場では、ドル/円の行方を探る上で、欧州通貨に対するドル高基調が続くかが注目されている。株高や原油高が維持されれば、ドルは慎重ながら112円を試す展開となりそうだ。

予想レンジはドルが110.00━112.00円、ユーロが1.1750―1.1950ドル。

上田東短フォレックスの営業推進室長、阪井勇蔵氏は「欧米の金融政策の格差を手掛かりに、ユーロや英ポンドのロングポジションが一段と解消される可能性があり、対欧州通貨でのドル高を機動力に、ドルが112円方向に進む余地がある」とみている。

ただ、「ドルは昨年2月と2019年4月に112円台に乗せた際に、売り圧力に屈して短期間で111円台に押し戻されている。今回も112円台では相当の売り需要が見込まれるため、慎重に上値をうかがうことになるだろう」(阪井氏)という。

金融政策では、米連邦準備理事会(FRB)が正常化に向けて一歩踏み出した一方で、欧州中央銀行(ECB)やイングランド銀行(BOE)は早期の正常化に対して慎重な姿勢を崩していない。

こうした中、IMM通貨先物で投機部門が保有するユーロロングは、29日時点で8万7146枚と前週から減少。英ポンドロングは同1万7723枚と、前週から残高が圧縮された。

株高と原油価格の上昇はリスク選好の円売り圧力を醸成しやすいが、原油高の負のインパクトを懸念する声も聞かれる。

SMBC日興証券のチーフ為替・外為ストラテジスト、野地慎氏は「そもそもドル高の中で原油高が進行する足元の状況は異例だが、そこまで強い原油需要があるとは言い難く、あくまでもFRBの緩和マネーの行先が、中国減速で高値を追いづらくなった銅などの金属から原油に向かっているだけだと推察される」と話す。

ドル高には「新興国不安」や「米企業の業績悪化」という負のインプリケーションがあるが、そこに原油高というコスト上昇要因が加われば「米国株式市場に対して負の圧力をもたらしやすいことを忘れるべきではない」と同氏は警鐘を鳴らす。

米国産標準油種WTIの先物中心限月は現在1バレル=75ドル前半と2年9カ月ぶりの高水準にある。

6月の非農業部門雇用者数が前月比85万人増と、5月の58万3000人増から伸びが加速し、10カ月ぶりの大幅増となったが、失業率は5.9%と、5月の5.8%から悪化した。

市場では、「FRBはテーパリングを急がないとの見方が台頭した」(証券会社)。ドルは一旦111.65円まで買われたが、米長期金利低下に歩調を合わせて110.96円まで売られた。

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