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「最弱通貨」から脱け出せない円、クロス円での売りの勢いが鍵=来週の外為市場

[東京 12日 ロイター] - 来週の外為市場では、クロス円での円売りの勢いが継続するかが鍵となりそうだ。これまでドル/円の上昇を先導してきた米長期金利の上昇が一服、ドルの強さがやや陰りを見せ、ドル/円の先導役はクロス円に切り替わりつつある。対資源国通貨や英ポンドで円売りが一段と進めば、円が「最弱通貨」から抜け出す余地は限られる。

予想レンジはドルが107.50━109.50円、ユーロが1.1850―1.2100ドル。

上田東短フォレックスの営業推進室長、阪井勇蔵氏は「クロス円での円売りがこのまま止まらなければ109円台半ばまでのドルの上昇もありそう。ただ米長期金利高の一服でドル高の勢いは弱まっており、緩やかな上昇がメインシナリオとなる」と予想。最も弱い通貨・円の裏には、世界的な株高によるリスク選好の円売りのほか「弱い通貨を狙い撃ちする海外投機筋の動きがあり、円が最下位の地位を返上するのは当面厳しそうだ」とみる。

英ポンド/円は152円前半と約3年ぶり、加ドル/円は86円後半、ユーロ/円は130円前半とそれぞれ2年4カ月ぶり高値圏にある。

15日の週は各国の中銀イベントが目白押し。

16―17日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)では最近の米長期金利上昇に対して静観の構えを保っているパウエル連邦準備理事会(FRB)議長が金利上昇をけん制する発言をするかが最も注目される。

みずほ証券のチーフマーケットエコノミスト、上野泰也氏は「市場でまん延する過剰なインフレ懸念や誤った利上げの織り込みに対して(FRBは)内心、一定のいら立ちと危機感を感じているはずだ」と指摘。ただ、最近の米長期金利上昇が無秩序とまでは言えないことや、利上げを先んじて織り込んでしまうことへの反動が起き得るとの考えが直接的なけん制をためらわせているのではないかとみる。

18日にはイングランド銀行の金融政策委員会(MPC)がある。前回2月のMPCではマイナス金利導入には「最低でも半年」の準備期間が必要との認識が示された。

19日には日銀金融政策決定会合後に金融政策の「点検」結果が公表される。イールドカーブコントロール(YCC、長短金利操作)のほか上場投資信託(ETF)を中心とする資産買い入れ方法の見直しが検討対象に上っている。国債利回りがより柔軟に動きやすくなる方法を日銀が検討するとすれば、外為市場では日米金利差縮小が意識されドル売り/円買いにつながる可能性がある。

為替マーケットチーム

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