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米長期金利と英ポンド次第で円高リスクも=今週の外為市場

[東京 12日 ロイター] - 今週の外為市場では、米長期金利と英ポンドやユーロの動向が注目される。米長期金利が一段と低下すればユーロ高/ドル安に振れやすい。英製薬大手アストラゼネカ製ワクチンへの懸念や英投資ファンドの東芝に対する買収提案を背景に英ポンド売りがさらに進めば、対英ポンドでの円高がドル/円に波及する公算が大きい。

予想レンジはドルが108.50━110.50円、ユーロが1.1800―1.2000ドル。

上田東短フォレックスの営業推進室長、阪井勇蔵氏は「米長期金利が一段と低下すればドルは109円を下回る可能性が高まる。ポンドはアストラゼネカ製ワクチンへの懸念などで足元で3円以上も急落しており、ポンド/円が続落すればドル/円の足を引っ張りかねない」とみている。

さらに、英CVCキャピタル・パートナーズが東芝に200億ドル規模の買収を提案したことで、外為市場では「買収案の着地点が見えないが、巨額のポンド売り/円買いを想起しやすい」(同氏)という。

最弱通貨群に加わりつつあったユーロは米長期金利低下と対ポンドでの急反発の勢いで1.19ドル台と2週間半ぶり高値圏まで回復したが、今後のユーロやドルの鍵を握るのは米長期金利だ。

米連邦準備理事会(FRB)は長期金利上昇に対して表向きは静観の構えだが、実務面では着々と金利急騰を抑制する準備をしている。

7日公表の3月16―17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では「オペ実施の際、必要に応じて買入額が既定金額からある程度乖離することを許容する」と記し、量的緩和の事実上の拡大を示唆。FOMC開催時には月間約800億ドル規模で実施している米国債の買い入れと、400億ドル規模の住宅ローン担保証券(MBS)の買い入れ水準を維持する方針のみが伝わっていた。

三井住友銀行チーフストラテジストの宇野大介氏は「いつの間にか国債買い入れが増額された。市場は一時FRBの早期テーパリング(量的緩和の段階的縮小)を懸念していたが取り越し苦労だったようだ」と話す。

FRBは米長期金利の急上昇が始まった2月から米国債の買入額を増やし、2月25日―3月31日に977億ドル買い入れた。FRBが月800億ドルの買い入れを始めた昨年7月から今年1月までは月平均798億ドルで、約2割増えた。こうしたFRBの調整が今後も米長期金利の急騰をある程度抑制する見通しだ。

為替マーケットチーム

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