[東京 17日 ロイター] - 来週の外為市場で、ドルは底堅さを維持すると予想されている。高値圏から利益確定売りなどが出やすいものの、米長期金利の高止まりや米経済指標で堅調な内容が確認されれば、ドルの下支え要因となる。一方、1月の全国消費者物価指数(CPI)や24日の衆議院での日銀正副総裁候補の所信聴取の内容次第で、円は値幅を伴って振れる可能性がある。
予想レンジはドル/円が132.50━136.50円、ユーロ/ドルが1.0500―1.0800ドル。
<上田東短フォレックス 営業企画室室長 阪井勇蔵氏>
「ドルは米連邦準備理事会(FRB)高官の発言や米経済指標を見極めながらの展開となり、節目の135円を上抜ければ、一段の上昇余地が見込まれる。ドル/円がしっかりした地合いとなっているのは、円安という側面がある。為替市場では日銀がすぐに政策修正をしないと楽観的に受け止めていることが一因だ。所信聴取での日銀総裁候補の植田氏の発言内容次第では、円が上下に振れる可能性がある」
<トレイダーズ証券 市場部長 井口喜雄氏>
「米経済指標は想像以上に強い内容が続いているほか、米FRB高官のタカ派的な発言を踏まえると、ドル高地合いが続きやすい。年初来の高値圏で推移していることからスピード調整が出やすいものの、下落した局面では押し目買いに支えられる。節目の135円をしっかり抜ければ、一目均衡表の雲上限の137円付近が視野に入ってくる。一方、ややハト派寄りとみられている日銀総裁候補の植田氏が所信聴取で、イールドカーブ・コントロール(YCC)やマイナス金利に言及するような発言がでれば、円高に振れるリスクはある」
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