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ドルの上値重さ継続、各国の経済指標を見極め=来週の外為市場

 2月24日 来週の外為市場で、ドルは上値の重さが引き続き意識される展開となる見通し。写真は2016年1月撮影(2023年 ロイター/Jason Lee)

[東京 24日 ロイター] - 来週の外為市場で、ドルは上値の重さが引き続き意識される展開となる見通し。米経済指標が底堅い内容なら米金利上昇に拍車がかかり、ドル高につながりやすい。ただ、市場では米国の利上げ長期化に対する織り込みが進んでいることから、上値は限定的との見方が優勢だ。一方、東京都区部消費者物価指数で強い伸びが確認されれば、日銀の金融政策修正の思惑から円高に振れる可能性もある。

欧州や中国でも経済指標を控えており、ユーロ圏の物価上昇圧力の高さや中国景気回復の力強さが示されれば金利上昇圧力となり得る。

予想レンジはドル/円が132.50━136.50円、ユーロ/ドルが1.0450―1.0750ドル。

<あおぞら銀行のチーフマーケットストラテジスト、諸我晃氏>

「足元のドルは方向感が出にくい状況が続いている。米利上げ長期化観測を織り込む上で、月初に発表される米経済指標が注目材料。米金利の上昇に伴い、短期的にはドルは上昇トレンドになっているものの、米景気後退懸念や日銀の金融政策修正を巡る思惑から、135円を超えたところでは、上値は重くなりやすい。米経済指標が強い結果となったとしても、200日移動平均線の137円付近までは届かないとみている。一方、弱い結果となればドルの売り圧力がかかりやすく、50日移動平均線の132円付近が意識される」

<ニッセイ基礎研究所の上席エコノミスト、上野剛志氏>

「米景況感が底堅い内容であれば、3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ幅の拡大やターミナルレートの上振れが意識され、ドル高圧力がかかりやすい。ただ、市場ではすでに織り込みが進んでいることから、上値は限定的となるだろう。一方で、経済指標が下振れれば、市場が織り込んでいる利上げ長期化に疑問符がつくため、ドルの調整売りがでる。週初は参議院での日銀正副総裁候補の所信聴取が予定されているが、基本的には衆議院での答弁を踏襲する形で無難に通過すれば、日銀のタカ派色に対する警戒感がいったん和らぐだろう」

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