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焦点:日本株の強気支える業績期待、失望リスクに警戒

[東京 22日 ロイター] - 来年の日本株に対する強気を支えるのは企業業績への期待だ。他国の企業に比べて高い10%前後の増益率が予想されている。だが、中国などグローバル経済は不安定であり、為替が円高に振れれば、大きな逆風となる。

 12月22日、来年の日本株に対する強気を支えるのは企業業績への期待だ。他国の企業に比べて高い10%前後の増益率が予想されている。都内で7月撮影(2015年 ロイター/Yuya Shino)

参議院選挙を控えているものの、手詰まり感が漂う金融・財政政策に対する期待も薄らいできている。頼みの企業業績が減益となれば失望リスクも大きくなるため、警戒が必要だ。

市場参加者の見方と予想レンジは以下の通り。

●国内の株価押し上げ要因乏しく、大きな上振れ期待薄

<三井住友アセットマネジメント シニアストラテジスト 市川雅浩氏>

16年7月の参院選に向け来年初から政策期待が高まる可能性もあったが、すでに法人実効税率の引き下げや、補正予算編成など政策の概要がみえている。市場が相当に荒れない限り追加の政策は期待しにくくなった。円安効果が剥落し企業収益の押し上げも弱くなる。日本株は国内要因より海外要因に左右されやすい年になりそうだ。米景気が良好で利上げが順調に進めば、米株高から日本株上昇に波及することも考えられるが、原油安に伴うリスクオフは引き続き警戒しなければならない。年後半は17年4月の消費税引き上げも意識される。国内要因が弱く、大きな株価上振れは期待しにくい。来年末の日経平均は2万0800円程度を想定している。

日経平均の予想レンジ:1万8500円―2万1500円

●円高圧力や慎重な会社予想で年前半は軟調、業績上振れで後半高に

<SMBC日興証券 株式ストラテジスト 圷正嗣氏>

来年は前半安・後半高を見込む。年前半は、これまでのドル高基調の反動から円高圧力が強まることが日本株の重しとなる。ドル/円はすでに複数回の米利上げを織り込んでいる。加えて企業の慎重な来期予想も株価の勢いを削ぐだろう。TOPIXの予想1株利益で8.8%成長を見込んでいるが、当初の会社計画はそれを下回るとみる。ただ秋口の中間決算に向けて上方修正などが広がり、株価も水準を切り上げそうだ。PERはアベノミクス相場の平均レンジである14─15倍程度にとどまる見通し。中間決算以降は2017年4月の消費増税を警戒する形でやや伸び悩み、来年末の日経平均は2万2000円を想定している。

日経平均の予想レンジ:1万8500円―2万2500円

●夏ごろに大幅調整局面も、96年高値更新は困難

<みずほ証券 シニアテクニカルアナリスト 三浦豊氏>

2013年以降、毎年1回は高値から15%─20%近く下げる局面がある。また様々な理由はあるが、毎年夏から秋にかけて大きな調整が起きやすい。来年も同様に、8─9月にかけて15─20%程度、調整することもあり得る。ただ、今年夏は大幅調整した後、年末にかけていったん2万円を回復した。来年については、高値のタイミングは5─6月ごろとみているとみているが、年末にかけて再び戻していくイメージを持っている。今年は2000年高値を瞬間的に超えたが、実質的には抜けられなかった。来年は同高値を維持できるかというところだが、2万2600円台にある96年高値(終値ベース)を超えるのは難しい。

日経平均の予想レンジ:1万8000円―2万2000円

●国内企業の利益成長率は優位、ガバナンス強化も押し上げ要因に

<アムンディ・ジャパン 市場経済調査部長 濱崎優氏>

グローバルの景気は今年よりは良くなるだろう。日本企業の業績は円安メリットがはく落してしまうとはいえ、来期も10%近い利益成長が見込まれている。ガバナンス強化の流れによる株価押し上げ効果も働くだろう。中国経済の失速などのリスクもあるが、海外投資家は基本的には日本株を積み上げる方向にある。国内企業の利益成長率も、欧米などに比べやや優位にある。米利上げについては、来年は2回と想定している。仮に年4回ならばペースは早く、拙速に上げる形となれば米景気の悪化につながる。ただ米景気が思わしくないなか、杓子定規に四半期ごとに利上げすることもあり得ない。一方、米景気が良くて年4回の利上げとなれば株価としてもポジティブだ。

日経平均の予想レンジ:1万8000円―2万3000円

株式マーケットチーム 編集:伊賀大記

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