[東京 5日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は4日ぶり反落した。朝方は米株高や円安基調など良好な外部環境を背景に買いが先行。一時は節目の2万1000円に接近したが、利益確定や戻り待ちの売りが出て伸び悩んだ。午後はしばらく横ばい圏で推移していたが、大引けにかけて下げ幅を拡大した。
ファーストリテイリング(9983.T)、アステラス製薬(4503.T)、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028.T)の3銘柄で日経平均を約80円押し下げる要因となった。ファーストリテは4日、1月の国内ユニクロ既存店売上高が前年比1%減少したと発表。これを嫌気した売りが出たもよう。
一方、TOPIXは小幅に続伸。東証1部騰落数では約62%が値上がりしており「日本株全体の地合いはそれほど悪くはない」(国内証券)との見方が出ていた。「決算が良かったところが買われ、悪かったところが売られるという個別物色に終始している」(証券ジャパンの調査情報部長、大谷正之氏)との声も出ていた。
日経平均をTOPIXで割ったNT倍率.NTIDXは、一時13.16倍まで低下。終値ベースでは2018年9月25日(13.14倍)以来、約4カ月ぶりの低水準となった。
東証33業種では、水産・農林、繊維、非鉄金属などが値上がり率上位にランクイン。一方、石油・石炭製品、医薬品、その他製品などが値下がりした。
個別銘柄では、日清食品ホールディングス(2897.T)が後場急騰。即席袋麺、即席カップ麺などの製品価格を2019年6月1日の出荷分から引き上げると発表したことが材料視された。収益改善を期待した買いが入り、東洋水産(2875.T)も連れ高となった。
パナソニック752.Tは反落。同社は4日、19年3月期連結営業利益予想(国際会計基準)を従来予想の4250億円から3850億円(前年比1.2%増)に下方修正した。中国・インドにおけるルームエアコンの販売苦戦やオートモーティブ事業で欧州関連の減損、中国市況悪化を受けたモーターなどの販売不振を反映させた。市場予想を下振れる利益見通しを嫌気した。
東証1部の騰落数は、値上がり1325銘柄に対し、値下がりが730銘柄、変わらずが72銘柄だった。
日経平均.N225
終値 20844.45 -39.32
寄り付き 20960.47
安値/高値 20823.18─20981.23
TOPIX.TOPX
終値 1582.88 +1.55
寄り付き 1588.24
安値/高値 1580.41─1589.71
東証出来高(万株) 122836
東証売買代金(億円) 21054.14